映画『ハケンアニメ!』感想 アニメ制作に対する情熱に感動!時代設定が少々気になるが、お仕事系映画の良作

映画感想
引用元:本予告より引用
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最近、映画館で観た映画の感想を取りとめもなく書いていきます。

今回観た映画は『ハケンアニメ!
小説原作の作品で、アニメ制作を題材とした邦画。
アニメ制作に対する情熱が描かれていて、想像以上に面白かったです!

※内容のネタバレ含めた記載もあるので気になる方はご注意ください
※あと、自分はにわかですが学生時代から細々とアニメを見続けていたので、細かいことをグダグダ書いちゃった部分があるので注意。

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ハケンアニメ!

・辻村深月の原作小説『ハケンアニメ!』の実写映画。主演は吉岡里帆・中村倫也。監督は吉野耕平。

・アニメ制作の仕事に対する情熱がしっかりと描かれていて良かった!!ものづくりに情熱を燃やすクリエイター達の姿って尊い……!

監督だけでなく、プロデューサー・声優の立場からそれぞれ「良い作品をつくろう」という熱い気持ちをもって取り組む姿を描いてくれたのが非常に良い。みんなカッコよすぎる!

実際のアニメ制作の現場のシーンやアフレコ現場のシーンなどは興味深い。普段中々見ることの出来ない現場なので、仕事内容を描く映画としても見ごたえあった。
アニメ制作がテーマの作品はアニメでは『SHIROBAKO』という傑作がありますが、実写でもこういうアニメ制作現場を描いた作品がもっと出てきてくれたら嬉しいなあ。

・新人監督 斎藤役の吉岡里帆さんも天才監督 王子役の中村倫也さんも、それぞれの監督として異なる姿勢ながらも、どちらも作品に懸ける想いが強く感じられる演技が良かった。
特に中村さんの、天才でありながらも良い作品をつくるために泥臭くもがく姿が感動的……。

・行城役の柄本佑さんが良い役だった!
ベテランプロデューサーとして淡々と仕事をこなしているようでありながらも、ちゃんと自分なりの情熱をもっているところや、ふとした優しさを見せるところが良すぎた。

劇中内アニメのクオリティもちゃんと凝っていてアニメーションとして面白そうなのは説得力あった。特に劇中で描かれるアニメ「運命戦線リデルライト」のラストシーンは熱かったから、もっと見せてほしいくらいだった。相当な枚数を書いたんだろうなあ……。

・実際にいま活躍している声優さんも出演していたのは個人的には嬉しい。高野麻里佳さんは結構良い役どころだったし、近藤玲奈さんがちらっと出てたのも個人的に嬉しい。

・正直、映画タイトルが分かりにくいんじゃないかなと。最初は、「派遣アニメ」だと思った。
あと覇権って言葉、いつの時代からかあまり使われなくなった気がする。
元々、アニメに対して「覇権」って言葉使う人は、まとめサイトとかでBD・DVDの売り上げを気にする人が使う人が多いイメージだったので、あまり一般的に使われる言葉のイメージはなかったけど割と浸透していたのかなと思った。

ところどころ、時代設定が気になるところがあって個人的には気が散ってしまった。
2022年現在から見ると、アニメで視聴率を気にするというのが時代的に少々ギャップがあった。(制作現場の人は割と気にするのかな?)
あと、視聴率気にするわりには作中で制作するアニメが「夕方アニメ」というのも気になった。

・「覇権」と称されるアニメは大抵が深夜アニメのイメージだったし、夕方アニメでめちゃくちゃ視聴率良い作品って個人的にはあんまり思い当たらなかった印象。
(僕が学生の時は夕方アニメで「機動戦士ガンダム00」とか「鋼の錬金術師」とか「コードギアス反逆のルルーシュR2」とか面白いアニメやってた記憶はあるけど、視聴率という点でそこまで話題になってなかったような気がする)

・「運命戦線リデルライト」のラストシーンで主人公死なせる展開は夕方アニメでありえない~みたいなことをお偉いさんから言われるシーンがあったけど、そこもちょっと引っかかった。

夕方アニメだからって子供向けの描写ってイメージはないし(ガンダムとかコードギアスとか結構シリアスだし)、魔法少女ものは2011年の「魔法少女まどか☆マギカ」以降、ダークな作風の方がむしろ多いくらいだったので、ありえないって思われるほどではないかなと。
(一時期、暗い魔法少女もの流行ったよね。「魔法少女育成計画」とか「魔法少女サイト」とか)

・セリフに「エンドレスエイト」という単語が入ってたり、「地底人」Tシャツ着ていたりしてるところから、2011年以降なのかな?と思わされたり。
一方で、視聴者がスマホでアニメの感想を投稿していたり、その割に視聴率気にしていたり、でもダークな作風気にしないのは2010年より前なのか……?と思わされたり。
(「まどか☆マギカ」以降は「Fate/ZERO」や「進撃の巨人」のアニメがヒットしたので、むしろダークな作風やバイオレンスなシーンが描かれるものがアニメ・漫画ともに増えていった印象)

などなど……時代設定がバラバラに感じるところがあったので、ところどころで気が散ってしまったところはあった。

・原作小説が2014年の作品らしいので、原作の舞台設定と現在のアニメ界隈のギャップが少し大きくなったのかもしれないですね。

・あとやっぱ、視聴率競争していたとしても「運命戦線リデルライト」と「サウンドバック」の2作品だけで争い合う状況ってのが個人的には信じにくかった。アニメって多い時は1クール50本くらい放送されるし、アニメ制作会社も色々あるので2本だけが話題になるクールって相当珍しいなあ……と思ってしまいましたね。

むしろ、アニメをあまり見ていない人の方が、細かい時代背景とかが気にならないので入り込みやすいかもしれない

・放送前に大々的に宣伝する場面で、「放送前に特別番組とかつくって大々的に宣伝していた割に、実際放送されたアニメを見てみたら、内容が何とも言えないものだった作品」が何本かあったなあ……ということを思い出して、ノスタルジックな気持ちになった。

・それでも、シンプルに熱いお仕事映画なので良い作品でした!
正直な話を言うなら、ドラマ版としてもっと長い尺で見せてほしいくらいの作品でした。
登場人物が一人ひとり情熱を持っていて、ドラマティックだったのでもっと長く見たかったです。

・アニメを取り巻く環境も2020年代のトレンドに合わせてアップデートしてもらえれば、さらに没入感が上がった気はする。現在の環境を反映した続編作品とか作ってくれたら個人的には嬉しい。

・近所の映画館では上映が終了したみたいなので、配信されたらまた見たいところ。

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