映画『リバー、流れないでよ』を観てきた感想です。
旅館という限定的なシチュエーション＆限られた登場人物で繰り広げられるコメディが終始楽しかったです！
また、「2分間のループ」が繰り返される設定も新鮮で、先の読めない展開が面白い映画でした！
概要とストーリー
概要
映画『ドロステのはてで僕ら』に続き、劇団ヨーロッパ企画が制作する映画2作目。
ヨーロッパ企画と言えば、代表の上田誠さんが映画『四畳半タイムマシンブルース』の脚本を手掛けたり、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の日本語版脚本を手掛けたりもしています。
『ドロステのはてで僕ら』に続き原案・脚本が上田誠、監督を山口淳太が担当。
役者陣は藤谷理子、鳥越裕貴、本上まなみなど。また、ヨーロッパ企画のメンバーも多数出演しています。
ストーリー
舞台は、京都・貴船の老舗料理旅館「ふじや」。
静かな冬の貴船。ふじやで働く仲居のミコトは、別館裏の貴船川のほとりに佇んでいたところを女将に呼ばれ仕事へと戻る。
だが2分後、なぜか再び先ほどと同じく貴船川を前にしている。
「・・・・？」ミコトだけではない、番頭や仲居、料理人、宿泊客たちはみな異変を感じ始めた。
ずっと熱くならない熱燗。なくならない〆の雑炊。永遠に出られない風呂場。自分たちが「ループ」しているのだ。しかもちょうど2分間！2分経つと時間が巻き戻り、全員元にいた場所に戻ってしまう。
公式サイトより
そして、それぞれの“記憶”だけは引き継がれ、連続している。
そのループから抜け出したい人、とどまりたい人、それぞれの感情は乱れ始め、
それに合わせるように雪が降ったりやんだり、貴船の世界線が少しずつバグを起こす。
力を合わせ原因究明に臨む皆を見つつ、ミコトは一人複雑な思いを抱えていた―――。
感想
旅館という限られたシチュエーションで、次々と繰り広げられる出来事や人間模様の変化がコミカルで面白かったです！
ループの時間が「2分間」なのも新鮮だし、絶妙。
2分だと短すぎて何もできなさそうだけど、あの手この手で状況が変化していくので見ていて楽しい。
こまめにテンポよくストーリーの流れが変わっていくので飽きさせません。
しかも、上映時間が86分とコンパクトなので見やすい！
2分経つと記憶は引き継ぐけど、スタート地点が２分前のところに戻るのも面白い。
2分しかないため、みんなで情報共有するだけでもバタバタしながら集合するのも笑いました。
（入浴スタートの人は大変すぎるだろ……！）
旅館の周辺だけで物語は展開するし登場人物も決して多くないのに、よくこれだけアイデアを出してくれるなあと驚きました。これは職人芸！
京都に実際にある貴船神社と料理旅館「ふじや」の全面協力でロケしたこともあって、古き良き旅館の雰囲気が満載なのも好きな点。
役者陣の演技は、リアリティある演技と言うよりはオーバー気味な演技でフィクションっぽい。
序盤はちょっと気になる時もありましたが、タイムループが始まるにつれ、異常事態で右往左往する人々のコメディにむしろ合っていて面白みが増しました。
登場人物が少ない分、1人ひとりの人物が記憶に残りやすく、話が進むにつれ登場人物みんなに好感がもてるようになっていくのも良かったところ。
まとめとして、アイデアの光る面白い良作でした！
大作映画みたいにめっちゃ期待して観に行くような作品ではないと思いますが、最初から最後まで楽しめるコメディ作品として満足しました。
終わり方も好きで、気持ちよく映画館を出られる作品でした！
タイムループ系コメディ作品ならこちらも面白かったです！
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