映画『チェンソーマン レゼ篇』感想|歪みつつも淡いボーイミーツガール&ぶっ飛んだバイオレンスアクションが入り混じる!チェンソーマン度120%の傑作映画化!

reze アニメ映画
引用元:劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より
当サイトではアフィリエイト広告を使用しています

映画『チェンソーマン レゼ篇』を観てきました!
公開日の夜にIMAX上映回を観て、それから数日後に通常上映回を観て、計2回鑑賞。

『チェンソーマン』感が全開の映画でした!
原作漫画を昔読んだときに感じたイメージを再現してくれた上に、半端ないアニメーションや巧みな演出で濃度120%に仕立て上げてくれて大歓喜。

歪みつつも淡い青春模様が描かれるボーイミーツガールから、血飛沫飛び散るハイテンションなバイオレンスアクションまで、静と動の展開を1本の映画に上手くまとめた構成がお見事!

街を舞台にしたド派手なバトルは大迫力で、大スクリーンと音響で味わうと圧倒されまくり。色鮮やかな演出がキマるシーンもあって、見ているだけで気持ちがハイテンションに!

そして、余韻のあるラスト!劇場を出た後、つい作品のことを考えてしまうような良い映画体験になりました。

原作漫画ファンはもちろんのこと、アニメ版からチェンソーマンに入った人にもおすすめ。

ちなみに映画版は、アニメ版よりも総集編版の時のノリに近かったです。キャラのテンションは高く、カット演出を用いながらテンポ良く話が進んでいて漫画版の雰囲気を感じましたね。
(アニメ版も個人的に嫌いじゃないけどね!)

物語の結末に関するネタバレは避けていますが、やや本編内容に触れる箇所があります
気になる方は注意!

スポンサーリンク

映画『チェンソーマン レゼ篇』とは

公式サイト

シリーズ累計発行3000万部を突破し、「少年ジャンプ+」連載中の藤本タツキによる漫画『チェンソーマン』の劇場アニメ化作品。

2022年に公開されたアニメ版から3年経ち、作中の中でも人気の高いエピソード「レゼ篇」が今回の映画版で描かれます。


制作を手掛けるスタジオはアニメ版と同じくMAPPA。
監督は𠮷原達矢、脚本は瀬古浩司が担当しています。

声優陣はアニメ版から、戸谷菊之介、井澤詩織、楠木ともり、坂田将吾らが続投。
また、今作から上田麗奈、花江夏樹なども登場し、近年のアニメ作品で活躍中の方々が集結。

スポンサーリンク

感想(ややネタバレあり)

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より

最初から最後まで『チェンソーマン』らしさ全開の映画でした!

ハイテンションなバイオレンスアクション、シリアスとユーモアが入り混じる独特の空気感、ジェットコースターのような激動の展開、心を揺さぶるドラマなど。

原作漫画を読んだときに感じた『チェンソーマン』のイメージを濃度120%で出力してくれた内容で面白かったです!

漫画版ではあっさり目に描いていた部分を、アニメーション演出でより濃く見せていたり、補完していた箇所も多め。原作へのリスペクトを感じつつ、さらに魅力をぎゅっと凝縮させたつくりでGOOD!

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より

『レゼ篇』は、デンジとレゼの淡い青春模様から始まり、やがて街を破壊しながら戦うド迫力のバトルへと至る構成が秀逸!

静から動へと一気に切り替わる空気が見事で、観ていてグッと引き込まれました。漫画の時から映画に合いそうなエピソードと言われていましたが、本当にぴったり。

生い立ちや性格、立場が特殊な2人の少年少女の歪だけど淡いボーイミーツガールから、サスペンス、大怪獣バトルと展開が次々と切り替わるのに、最後は余韻のあるエンディングへと至るから感情が揺れ動きまくり!

最初から最後まで展開が読めない内容。僕も漫画版を読んだ時から時間が経っていたので細かい箇所を忘れており、ところどころ衝撃を受けましたね。

もし漫画版の内容知らない状態で初めて『レゼ篇』鑑賞したら呆然としていたかもしれない。

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より

レゼとデンジの関係を丁寧に描いていたのも良かったポイント。
2人で夜の学校のプールに忍び込んだり、お祭りの屋台でわたあめ食べたり、花火を2人で見たりと、短い時間の中に青春の断片が詰まっていてエモい。

合間に挟まれるギャグもカットの切り替わりを上手く使っていて面白いし、過酷な幼少期を過ごしたデンジが初めて気になる女の子と青春を過ごす様子には、ジーンとしましたねえ。

レゼの距離感が近くて蠱惑的な雰囲気や笑顔の可愛らしさなど、「こんなん好きになっちまうよ~!」って思わずにはいられない魅力的なキャラ。

シーンによっては淡く光りがかったような演出が施されていて、美しい青春の1ページを感じさせてノスタルジックでした。
青春映画を思わせる雰囲気が、観終わったあとにじわじわと心に染みて、なんとも言えない気持ちにさせてくれます。

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より

ジェットコースターのような急展開にも惹きつけられました。
序盤から不穏なシーンをちょいちょい挟みつつ、ある地点から一気にサスペンスな雰囲気になる緩急にドキドキ!

爆弾の悪魔「ボム」が次々と爆殺していく様子は容赦なくて恐ろしかったですね。

身体の一部を爆弾にできる能力を駆使し、自分の頭や手を切り飛ばしながら起爆する様は人間離れしていて「どうやって倒すんだ……」って絶望感が漂う。漫画版からボム襲撃時の前後のシーンの描写が盛り込まれた分、衝撃度は増しまし。

ボムの戦い方もアニメで動きがつくと映画映えしていました。
指パッチンで離れた場所を爆破させたり、足裏を爆発させて空中を飛び回ったりと、ダイナミックで派手なアクションは迫力満点。

強いし、ちょっと格好良く見えちゃう。3Dアクションゲームとか出たら使ってみたい戦闘スタイル。

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より

街を舞台にしたバトル部分もド迫力&めちゃくちゃで圧倒されました!

チェンソーマン&ビームVSボム&台風の悪魔の激しい戦いが、30分以上は描かれていてテンションが上がりっぱなし!

台風で建物は呑み込まれ、爆発でビルを突き破って吹っ飛ばされたりと大忙し。
崩れ行く街なみの中を縦横無尽に動き回る戦闘が凄まじいアニメーションで表現されていて、それだけでも映画館で観て良かったと思えるくらい圧巻でした。

特にビーム君はめっちゃ頑張ってた!
サメの姿になってデンジを乗せて動きまわり、漫画版以上にボコボコにされても、なお立ち上がってデンジのために奮闘するのが健気で良いキャラ。
今回のバトルでの、ビーム君の貢献度が高すぎる!

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より

鮮血も手足も飛びまくるバイオレンスアクションがハイテンションに描かれていて、これぞチェンソーマン!
画面の情報量が多くて何が起きてるの分からなくなるくらい激しく、IMAXで観た時は音響も合わさって「なんかよくわかんねえけどすげえ!」って気持ちに。

ビビッドで色鮮やかな血しぶきが描かれた一枚絵のような演出もあり、漫画版の表紙の色使いを思わせて嬉しかったです。
演出も一辺倒ではなく、主観視点や細かいカットの連続といった様々な手法でバトルを見せてくれるので、飽きさせない工夫も良かった点。

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より

激しくバイオレンスで、イカれたハイテンションな内容なのに関わらず、映画が終わった時には深い余韻があるのも見事なバランス。
あんなにめちゃくちゃに大暴れの内容だったのに、よくこれほどの読後感を残せるなあと不思議な感覚になります。

鑑賞後も、ふと映画の内容の事を思い返し、様々な感想が浮かぶ余白がたまらない。

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』本予告より

声優陣の演技もバッチリでした!
デンジやビームのテンション高い演技や、マキマさん・アキの落ち着いた演技なども良かったですが、特にレゼは最高。

妖艶さや狂気、少女らしい可愛らしさなど、多面性を演じきっており、レゼの魅力が増していました。

今作ではレゼの心情が吐露されるシーンがほとんどない分、振る舞いや台詞からいろいろと心境を想像させられるところも多く、より作品の深みが増す良い演技でしたねえ……!

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』公開記念PVより

OPもEDも作品の雰囲気にあっていたし、劇中の音楽も場面にマッチしていて情感を高めてくれました。最初の「IRIS OUT」に合わせたOPシーンは何回でも見直したい!
それと「刃渡り2億センチ」の使い方に痺れた!

他にもアキと天使の悪魔のやりとりとか良かったところを挙げていくとまだまだある!
原作漫画のアニメ化として素晴らしく、一本の映画作品としてもまとまりが良くて、チェンソーマンの傑作映画化だと思いましたねえ。

原作漫画ファンはもちろんのこと、アニメ版からチェンソーマンに入った人にもおすすめ。
(話が単体でまとまっているから、アニメ版未視聴でも楽しめると思います)

今回の『レゼ篇』がとても素晴らしかったし、続きのストーリーも2期もしくは劇場版で観たいですね!

今年大ヒット中のアニメといえば『鬼滅の刃』も!

コメント

タイトルとURLをコピーしました