『FORSPOKEN』(フォースポークン)クリアしました!
僕がプレイしたのはPS5版。
スクウェア・エニックスの完全新作オープンワールドアクションゲームということで、かなりの期待作ではありましたが……良いところと悪いところが混ざった手放しでおススメしにくい作品……!
高速でフィールド上を駆け回るアクション・ド派手な魔法を使い分けながら戦うスタイリッシュなバトルシーンはこのゲームの面白い点。
さすが次世代機!と感じるスピーディなアクションはプレイしていて面白かったです。
一方、シナリオ面やボリューム面に関しては思っていたより薄味でした。
特にストーリーを期待して購入しようとしている方はちょっと調べてからの方が良いかも。
あと全体的に、ゲームシステムとストーリー展開が噛み合ってないところや、近年のオープンワールドゲームに慣れていると目についてしまうポイントもあったりして、もったいないなあと感じるところは多かったですね。
ただ、個人的には面白いところもあったし、悪いゲームだとは思っていないので、どういう要素をゲームに求めるかを考えたうえでプレイすれば結構楽しめるんじゃないかなあと。
難易度はノーマルでプレイして、クリアまでの時間は10~15時間くらい。
収集要素やサブクエストも楽しむなら、20~30時間以上はかかるかと。
概要とストーリー
概要
機種:PS5/PC
メーカー:スクウェア・エニックス
ジャンル:アクションRPG
発売日:2023/1/24
スクウェア・エニックスの完全新作オープンワールドアクションRPG。
開発は『ファイナルファンタジーXV』にも携わったLuminous Productionsが担当。
ニューヨークに住む主人公「フレイ」が、突如異世界である「アーシア」に飛ばされ、手にした魔法を駆使しながら、元の世界に変えるための旅に出るというストーリー。
魔法を使用してフィールドを高速移動できる「魔法パルクールアクション」や様々な魔法を組み合わせて戦うバトルシステムなど、スタイリッシュなアクションが堪能できます。
ストーリー
ニューヨークに住む「フレイ・ホーランド」は、
公式サイトより
ある日謎の現象に巻き込まれ、
美しくも残酷な異世界「アーシア」へと飛ばされてしまう。
そしてその腕には意思を持つ魔法のブレスレット「カフ」が巻かれていた。
カフの助けを借り、
フレイは故郷であるニューヨークへ帰る方法を探して広大なアーシアでの旅を始める。
良かった点
「魔法パルクールアクション」の疾走感が気持ちいい
今作の売りである「魔法パルクールアクション」は疾走感があって爽快感があります!
ワンボタンで発動する「魔法パルクールアクション」は、スタミナゲージが尽きるまでフィールドを高速で移動することができます。
発動すると、周りの風景が高速で過ぎ去っていって気持ちいい!
段差や丘を乗り越え、壁ジャンプで岩壁を乗り越えたりと、様々な障害を次々と乗り越えていく面白さは他のゲームではなかなか味わえない魅力。
グラフィックやエフェクトも綺麗なので、移動する楽しさを味わえました。
フィールドの各ポイントでは新たな能力を手に入れることができ、それによって水面を滑走できるようになったり、壁を2段ジャンプといった移動用要素の拡張要素もあり、RPG的な成長の面白さと移動の快適さの向上が組み合わさってやりがいがありました。
慣れるまではちょっと大変ですが、上手く操作できるようになってくるとひょいひょいと障害を乗り越えて高速移動できるので楽しい!
戦闘中に「魔法パルクールアクション」を使用すると、使用中はオートで攻撃を回避するので重要な要素になっています。
高速で移動しながら、相手の攻撃を回避し、ド派手な魔法攻撃をぶつけていく……というスタイリッシュなアクションが(ちょっと慣れが必要ですが)できるのも面白い!
魔法を組み合わせて戦うアクションが派手で面白い
様々な魔法を組み合わせて戦うスピーディなアクションが派手で迫力あり!
魔法のエフェクトが綺麗なので見た目的にも派手で見ごたえあるし、それぞれの魔法で近距離用・遠距離用など特性が分かれているので、使い分けの面白さもあります。
特に水や炎の魔法などを全て習得すると、リアルタイムで魔法を切り替えてコンボのように使いこなせるようになると、戦闘の面白さが向上します。
「魔法パルクールアクション」での移動と組み合わせて、状況に応じてそれぞれの技を使いこなす戦略性などなかなかのやりごたえ。
「支援攻撃」もあり、補助的な魔法も使えます。
スキル習得によって使える魔法が増えていくので、「次にどんな魔法が使えるかな?」というワクワク感もあり、アクション面はプレイすればするほど面白みが増していく印象がありました。
主人公を成長させていく要素がやり込みがいがある
スキルツリー形式で魔法を覚えていく要素や、クラフト要素でのアイテム作成、フィールド上の特定のポイントで獲得できる「ネイル」によって能力をアップさせたりと、主人公を成長させていくRPG的な楽しみも色々と用意されています。
なかでも、魔法に関しては条件を達成することで魔法を強化することができ、これがミッション達成的な面白さがあって楽しめました。
「特定の魔法を使用して敵にとどめをさす」「特定の魔法を使って合計○○以上のダメージを与える」「移動の時に特定のアクションを〇回以上を行う」などといった条件を達成していくのは、やりがいがあって地味にハマりました。
どうせなら色々な魔法を強化したいという気持ちになって、あまり使わない魔法も試しに使ってみたりと、プレイの幅が広がる要素にも感じたので良い要素だと思いました。
気になる点・好みが分かれる点
ストーリーが薄い&ボリューム不足
今作でもかなりもったいない部分がストーリー面。
ストーリーの内容が薄いのとボリューム不足によって、最後まで気持ちが乗らないまま進んでいくストーリー展開はかなり気になりました。
登場する人物のほとんど全員に興味を惹かれることなく進み、世界観や設定に対する説明もあまり丁寧ではないので、ストーリーに対する関心が生まれにくいのが難点。
主人公のフレイはプレイ中、結構な頻度で「ニューヨークに帰りたい」と嘆いており、アーシアの面々は絶望的な状況に陥っているアーシアを救う救世主として、フレイに期待を寄せるばかりで勝手に失望したりと、どのキャラにも好感度が持てない状況が続くのが気になる。
そのため、重要な人物を失うシーンもいまいち感動できず、一歩引いた視点で見てしまう気持ちになるのは残念なところ。
怒涛の勢いでこれまで隠されていた真実が明らかになるシーンもあるのですが、あまりに駆け足で説明されていくので、いまいち頭に入らないまま進んでいくのも乗り切れませんでしたね。
物語の骨格自体は王道で面白くなりそうなものだったのに、見せ方が淡々としていたり、制作期間が足りなかったのか詰め込むような展開に感じる印象を受けてしまうところは非常にもったいないです。
魔法が解放されるまでの戦闘が単調
ストーリーの中盤まで魔法が1種類しか解禁されず、戦闘が単調に感じてしまうのは気になりました。
1番最初に覚える魔法は「魔法弾を打つ」遠距離攻撃的なものなのですが、これだけだと見た目が地味だし、戦闘スタイルが単調になってしまいます。
「魔法パルクールアクション」で高速移動できても、弾を打つことがメインになってしまうので、敵の攻撃を避けて離れたところからちまちま攻撃するシチュエーションが多くなってしまうのがもったいない。
その後に覚える魔法が見た目的にも派手な近距離攻撃なので、これを覚えると距離関係を意識したり、魔法の種類を入れ替えたりといった楽しみが出てくるのですが、ここまでが5時間くらいかかるので体感的には長く感じてしまいました。
ストーリーが面白ければそこまで気にならない可能性もありましたが、その魅力も薄いため、ストーリー中盤くらいまでは結構苦痛に感じるときもありましたね。
魔法が解放されるとその分、戦い方のバリエーションが広がり、スキルツリーを成長させていく要素も増えていくので、「もっと早く魔法を開放してよ!」と正直感じました。
オープンワールドゲームとしての魅力は薄い部分がある
オープンワールドゲームとして見ると、フィールドを楽しむ要素が少ない印象でした。
アーシアの世界観としては、はじまりとなる街に人類が追いやられている設定なので、スタートの街以外は人が住んでいないので、フィールドで新たな人物と出会ったり、フィールド上でサブクエストを受けられるといった展開がないので、フィールドの密度は薄く感じました。
(サブクエスト自体は、はじまりの街で存在はします)
自然は綺麗ですが、特色のある街を訪れる楽しみみたいなものがないので、フィールドは閑散とした印象を受けました。
せっかく「魔法パルクールアクション」が面白いので、移動する楽しさを味わえるオブジェクトやミッションが色々と用意されていれば魅力が増したのになあと思います。
あと、フィールドが広いわりにストーリー中で訪れる箇所が一部に限られるので、せっかくの広いフィールドを活かしきれていない印象を受けたのももったいないと感じました。
まとめ
PVなどから気合の入った作品というの印象を受けていましたが、プレイしてみると良いところと悪いところがはっきりしていて手放しでおススメしづらいゲーム。
ただ、買う前から「どの部分を重視するのか」を割り切っていれば、面白い魅力もある作品だと感じます。
実際、僕は結構楽しく遊べましたし!
特に「魔法パルクールアクション」の疾走感あるアクションは爽快感があり、今作だけで終わるにはもったいないシステム。
最初は操作が難しく感じるところもありましたが、慣れると移動がかなり軽快。
オープンワールドゲームは移動の比重が高いゲーム性ということもあり、移動が面白いというのは個人的に良い印象でした。
魔法アクションも開放のタイミングが遅いとは思ったものの、魔法を使い分けるアクションやスキルツリーによって魔法を増やしていく成長要素などはやりがいがあって良かったです。
ストーリー面に関しては気になるところが多いのは否めないです。
終盤の展開自体は盛り上がりそうな雰囲気があっただけにもったいない!
ストーリーをある程度割り切って、アクション面を重視する人なら結構楽しめる気はします。
今後、DLCとかアップデートで改善されれば良くなる可能性もあるかも……?
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