令和になって『月に寄り添う乙女の作法2』と『カタハネ』をプレイした感想

ゲーム感想・レビュー
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以前、ずっと積んでいた『月に寄り添う乙女の作法2』と『カタハネ』をクリアしたのでその感想。
どちらもPCでプレイしました。

結論からいうと……どっちも面白かった!

※内容のネタバレ含めた記載も一部あるので気になる方はご注意ください

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月に寄り添う乙女の作法2

ひょんなことからお嬢様のお付きのメイドとして、服飾学校に女装して潜入することになった主人公が、服飾を学びながら夢に向かう姿を描く、学園生活アドベンチャー『月に寄り添う乙女の作法』

その続編が『月に寄り添う乙女の作法2』(以下つり乙2)

改めてみると奇抜な設定に感じますが、女装して学園に潜入する作品はノベルゲームだと定期的にありましたよね。(近年は減ったかも?)

キャラ描写や服飾に関する描写が丁寧で、プレイしていくうちに設定が馴染んでくるのが面白い。

1作目の『月に寄り添う乙女の作法』はVITAに移植されたときにプレイしました。

女装学園潜入ものとして期待する展開はしっかり見せてくれる点や、キャラ同士の軽妙で楽しい会話劇、テーマである「服飾」をしっかりと描きつつ、ヒロインと関係が深まっていく物語が面白い名作でした。

特にヒロインの一人であるルナ様ルートの完成度の高さにはノックアウト!
シリーズに人気があるのも良く理解できた、プレイして損なしの1作。

その後は、シリーズ作の『乙女理論とその周辺』のVITA版をプレイ。
そして、続編である『つり乙2』もいつかプレイしてえなあと思って幾数年。
令和になってようやくプレイできました。

キャラクター同士の軽妙なやりとりやヒロイン達の魅力は『つり乙2』でもしっかり味わえました!

『つり乙2』の主人公は、前作の主人公「小倉朝日」とヒロインの一人である「桜小路ルナ」の息子である「桜小路才華」。
主人公が前作主人公の子供というのは割と珍しいような。

この才華君がなかなか癖のある主人公で、ちょっとナルシストな一面があったり、Sっぽい一面があったりと、前作に比べると結構好き嫌いが分かれそうな主人公。

ストーリーを進めていくにつれ、幼少期の出来事など過去が明らかになり、お坊ちゃま的な甘えがあったところから少しずつ成長していく姿も見せてくれるので、プレイするにつれてどんどん好感が持てるタイプの主人公に感じました!

ヒロインは4人登場。
前作ではルナ様ルートの完成度が突出して良かった感じでしたが、今作では特定のルートが突出した面白さはない分、どのルートも平均以上に面白く遊べました。

ルート的には、エストルートが前作のルナ様ルートに通ずる主人公&ヒロインの成長ストーリーを味わえて好み!

才華とエストの関係性が対等でありながら少しずつ強くなっていき、お互いに思い合いながら困難を乗り越えていく姿が良かった……!

エストは服飾の才能がありスペックも高い子なのですが抜けている面も多く、親しみやすい性格が可愛い。茶目っ気があって一緒にいると楽しそうな感じが良いですね。

そして、ここぞというときに見せる主人としての堂々とした姿がカッコイイ!
声優さんの演技も良くて、今作では一番好きなヒロイン。

キャラクターとしては朔莉も良かった。
変態チックなぶっ飛んだ言動や振る舞いを普段は見せる分、朔莉ルートに入ったときの可愛さのギャップがズルい!

すでに芸能活動を行っていることもあり、大人っぽい一面や有能な姿を見せることが多い分、朔莉ルートに入ると乙女チックな部分を色々と見せてくれます!
声優さんの演技も相まり可愛いすぎて衝撃的でした。

ストーリーはちょっとあっさり気味な印象もありましたがキャラクターの魅力は味わえたので良し。

他のヒロインや登場キャラ達も魅力的でしたが、キャラクター同士のやりとりをたくさん見ることができるため共通ルートが特に面白かった印象。

ルートが決まってしまうと登場人物が絞られてきてしまうため、色んなキャラとの掛け合いをもっと見たい!と思わされるところは正直ありましたね。

Hシーンに関しては割とおふざけが入ったりと意外とストレートにイチャイチャが描かれないところが多く、面白かったけどちょっと気になりました。
(前作はVITA版をプレイしていたのもあるかも)

ストーリーがメインのゲームでは、個人的にはHシーンをあまりじっくり見るタイプではないのですが、「せっかく結ばれたのにそういうプレイでいいのかい!」とちょっと感じました。

ただ、コミカルな面白さがあるので人それぞれ印象は変わるかもしれないですね。

前作のルナ様ルート並みの破壊力のあるストーリーはなかったけれど、各ヒロインのルートが全体的に面白いストーリーだったので満足!

後日談等が描かれたアペンドディスクもいくつか出ているので、こちらもいつかプレイしたい。

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カタハネ

往年の百合系名作ノベルゲームとして時々目にする『カタハネ』。

昔から興味はありましたが古い作品なのでプレイする機会がなく、ようやくFANZAでダウンロード版を購入したので念願のプレイ。

リメイク版も発売されておりますが、僕がプレイしたのはオリジナル版。

現在プレイするなら、リメイク版の方が快適にプレイできるのでおすすめだと思います

キャラクターデザイン・原画を担当している笛さんの童話のような温かみのあるビジュアルが特徴的。

ストーリー自体がおとぎ話のテイストがある作品なので、絵柄とストーリーが非常にマッチしていました!
(その分、Hシーンは全然Hな感じはしない!むしろ綺麗な感じ)

ストーリーは現代を舞台とした「シロハネ編」と過去の出来事が語られる「クロハネ編」で構成されています。

ほのぼのとした日常感のなかで、様々な人や出来事に出会いながら演劇を成功させるために旅を描く「シロハネ編」と、陰謀が渦巻く王宮の中で運命の大きな流れに巻き込まれてゆく人々の姿が描かれる「クロハネ編」の二つの話のギャップが面白い。

ストーリーとしては、「クロハネ編」の方が展開的に面白く感動的な場面も多いと感じましたが、この二つの話が絡み合い、やがて結末に至る流れが綺麗で良かったです。

百合作品として語られる作品ではありますが、実際は百合以外の男女のストーリーもあり。

でも百合作品で話題になるだけあって、「クロハネ編」で描かれる女王「クリスティナ」と人形の「エファ」の悲しくも美しい恋愛関係が印象的でした。

他にも、幼さ見せる振る舞いが可愛らしい人形の「ココ」、優秀な働きぶりを見せながら心暖かい面をもつ姫の側近の「アイン」や「デュア」といった人々も魅力的で、感動する場面も結構ありましたね……。

個人的には「ココ」と「デュア」のシーンが結構涙腺にきました。

ただ、システム面に古さを感じるところはありました。

僕がプレイしたのはオリジナル版だったので、シーンスキップなどが搭載されておらず面倒に感じた部分はありました。

ストーリーの中で選択肢が出る形式ですが、選択肢によって大きくシナリオが分岐するというよりは一本道のストーリーで会話の内容が選択肢によってある程度変わるという感じ。

個人的には選択肢によって、もうちょっとストーリーの変化を見たかった気持ちはある。

あと、トゥルーエンドを見るためにはストーリーを3週する必要があるのですが、ストーリーの内容が大きく変化するのは物語後半のため、そこにまで最初からプレイしなおすのは結構大変。

ストーリー回収の作業感が増してしまうので、せっかくストーリーが良いのに既読スキップする時間が長いのはもったいない。
(リメイク版ではやりやすくなっているのかもしれません)

とはいえ、トゥルーエンドを観終わった後のエンディングの余韻は良かった……。

ED曲の「Memories of here」がまた名曲でね……。

そもそも僕が『カタハネ』を知る経緯となったのが「Memories of here」をたまたま聞く機会があったからなんですよね。

「この良い曲は何の曲なんだろう?」と思ったことがきっかけで、『カタハネ』というゲームの存在を知った経緯があるので、EDにたどり着いた時に言葉にしがたい達成感がありました!

全編プレイした感想としては、とても綺麗な物語でした。
男女関係なく楽しめるストーリーだったと思います。

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