夏アニメの振り返り!
すでに秋アニメは始まっておりますが、そのまえに前クールの振り返り。
この記事では、僕が視聴中の夏アニメの感想をまとめていきます!
配信サービスなどで視聴する際の参考などになれば幸いです。
僕が視聴中の作品は12作品!
夏アニメは個性豊かな作品が揃っていました!
万人受けする作品というよりはジャンルごとに魅力的な作品が多かった印象。
自身の好みに合わせた作品だと刺さるものもいろいろありますね。
中盤からどんどん面白くなる作品も多かった気がします!
※本編内容に触れている箇所もあるので気になる方は注意!&個人的な嗜好が強め!
視聴した夏アニメ一覧
- ATRI -My Dear Moments-
- 異世界失格
- ☆【推しの子】第2期
- ☆義妹生活
- 小市民シリーズ
- ☆杖と剣のウィストリア
- 天穂のサクナヒメ
- 時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
- ☆2.5次元の誘惑
- ☆逃げ上手の若君
- ☆負けヒロインが多すぎる!
- 真夜中ぱんチ
※特に気に入っているタイトルには☆をつけています
僕は基本的にAmazonプライムで視聴。
最初から期待していた作品もありますが、ノーマークだったけど見たら面白い!って作品もちらほら。
色んなジャンルの作品を楽しめて結構面白いクールでした。
ATRI -My Dear Moments-
ビジュアルノベルゲーム原作のアニメ。
少年とロボットの少女のボーイミーツガール系作品としてストレートな面白さがあり、1クールで話が結構まとまっていたのも良かったです!
僕は原作ゲームをプレイ済み。アニメ版はゲーム版のストーリーと展開が違う箇所が所々あって驚きました。
アニメ版ならではの面白さはあったと思いますが、個人的に気になるところも……。
アニメ版ではヒロインキャラ「アトリ」の魅力がピックアップされていて良かったです!
アトリの表情の変化や多彩な動きが丁寧に描写されており、制作陣の力の入れようを感じました。
作画も崩れることなく、毎話のようにアトリが可愛く描かれていてキャラが立っていましたね。
声優さんの演技も合っているように感じました。
アトリの元気いっぱいで幼なげな声は独特で癖になり、コミカルなシーンでは非常に楽しげ!
また、シリアスなシーンでは一転、大人びた雰囲気を見せてくれたりと様々な一面が表現されていてアトリの魅力に繋がっていたと思います。
物語は王道の面白さを感じる内容で結構良かった!
幼き日の出来事で心をふさぎ込んでいた少年が、とある出来事をきっかけにロボットの少女アトリと出会い、心を開くようになり周囲の人々と溶け込んでいく過程。
展開自体は割と読めるんですが、分かってても「良いじゃん!」と思う良さがあります。
「謎の海面上昇によって海に囲まれた田舎町」という設定やビジュアルの雰囲気が良かったり、主人公の夏生が徐々に周囲の人と馴染んでいき、彼らとの賑やかな日々&やりとりが描かれるのはほっこりして好きなポイント。
ゲーム版よりも周囲のキャラとの交流がピックアップされていたように感じたかなあ。
他にも夏生とアトリの関係が変化していく様や、ロボット系作品でよく見られる「ロボットは心を持つのか」や「ロボットとしてどう存在していくのか」といった展開もあり、定番のSF要素も物語を彩るポイントになっていました。
(がっつりSF要素が描かれるというよりはライトに触れている感じ。物語全体の雰囲気はコミカルな展開が多くて見やすかったです)
ただ、個人的に気になったポイントと驚いたポイントもありましたね。
気になったポイントは、終盤の展開が駆け足気味に感じたところ。
終盤に発生するイベントが多く、気持ちが乗り切る前に話が進んでしまうように思うときもあり、もっと感情移入できそうだったのになと少々もったいなく思いました。
あと僕が既にゲーム版をプレイしていたからではありますが、ゲーム版とストーリーが変わっているポイントがあり、正直アニメでも見たかった展開はいくつかありました。
ゲーム版の終盤のシーンや感動した展開がアニメでほぼ登場しなくてびっくり。
原作がコンパクトなボリュームで、1クールに収められそうな内容だったから、てっきり描かれるものかと……。
ただ、アニメ版が初見の人なら気にならない部分だと思うし、アニメ版の内容も特有の魅力があったと思います。
最終回の内容もすっきりとしていて好みな締め方だったので読後感は良かったです。
(アニメ版が面白かった人はゲーム版もおすすめです)
なによりビジュアルノベルのアニメ化作品が出てくれたことが個人的に嬉しいですね
一時期に比べるとビジュアルノベル原作のアニメは減りつつあるので、今後も良質なアニメ化作品が出てくれることを期待したいです!
異世界失格
当初はノーマークで、異世界系作品でありがちな世界観かと初めは思っていましたが、主人公「先生」のキャラが絶妙!
このキャラの存在が今作ならではの魅力を強調し、ストーリー含め思った以上に楽しめました!
太宰治をモチーフとしたような「先生」の存在感は今作のポイント。
愛人と心中しようとした際にトラックに轢かれ異世界に転生した文豪。性格はダウナーで生への執着心が薄いなど癖が強い!
舞台設定は定番の異世界系作品な感じですが、「先生」の存在が独特で良い具合にストーリーをかき回してくれるので面白かったです。
CVが神谷浩史さんなのもマッチしていて魅力を増していたし!
性格的にもチート能力で圧倒するような展開にならないし、異世界を冒険する目的が「共に転生した愛人の「さっちゃん」を探す」ことなので安易なハーレム展開にならないなど、作風に合った存在でちょうど良かったです。
「先生」と周囲のキャラの温度差で生まれるギャグ展開や、シリアスシーンでは良くも悪くも芯の通った生き方が周囲の人間に影響を与えていく展開に感動させられたりと本当に良いキャラ!
一緒に冒険するアネットやタマなどのキャラも面白さや可愛さがあって、パーティのバランスもぴったりでした。
現実世界から異世界に来た「転移者」を元の世界に戻す展開を描くストーリーも想像以上に良い!
現実でうまく生きられなかったり失敗してしまった人が転移し、異世界で強力な能力を手にしたことで暴走してしまう姿が描かれるのですが、その人たちをただ敵として倒すのではなくフラットな目線で接する「先生」の姿は印象的。
「先生」のキャラのおかげで説教臭さがなく、失敗しても新しい人生があることを描く展開に暖かさが感じられてグッときました。
序盤4話くらいのエピソードがちょうどまとまっていた構成だったこともあって、中盤のエピソードが少々物足りなく感じる面も正直ありました。
ですが、終盤に描かれた転移者のエピソードは良かったし、先生とパーティたちのやりとりも軽妙で面白く、1クール振り返ってみると結構楽しめた作品です!
物語はまだまだ続きそうな雰囲気があるので、2期があれば見てみたい!
【推しの子】第2期
漫画版の最終回も近づき、増々盛り上がる『推しの子』のアニメ第2期。
2期は「2.5次元舞台」編が中心のストーリー。
2.5次元舞台での人間模様をじっくりと描き、生々しい問題も扱いながら、登場人物1人1人が全力を懸けて仕事に向き合う姿が熱いのは魅力!
1期に比べると展開の進みはゆったりめに感じる時もありますが、その分キャラごとの深堀がされていて良い。
前期から続投するキャラも2期から登場の新キャラもみんな濃いので、個性的かつ魅力的なキャラクターの多さは良いポイント!
クール全体を振り返っても、メルト君のエピソードが特にグッときましたね。
1期でも登場したキャラで、ギャグ系のキャラかと思ったら泥臭くもがく姿に胸が熱くなる!
ああいう話に弱いんですよねえ……。
作画のクオリティやアニメーション演出も見どころで、声優陣の熱演と合わさった舞台のシーンはクオリティ高かったですね~!
実際の2.5次元舞台みたいな視点で描くところもあれば、ダイナミックなアングルやアニメならではの抽象的な表現で気迫を見せる演出もあり見ごたえ抜群。
現実の生々しい題材を描く部分は1期と同じく今作でも健在。今回は、原作とメディアミックスの関係を描いていて、割とタイムリーだし非常に興味深いストーリーでした。
内容が内容だけに苦手な人がいても仕方ない要素だと思いますが、リアルな問題をストーリーに上手く練り込んで描くことは挑戦的だと思うし、話としても面白かったのはお見事。
2.5次元舞台の後も引きの強い展開の連続で、めっちゃ先の気になる謎を残したまま最終回に!
やってくれたねえ!すでに続きが気になります。
3期の制作も決まっているので続きが楽しみ!
義妹生活
今期でも中盤以降から面白さが加速度的に増したと感じた作品といえばこれ!
尻上がりに魅力が増していき、どんどん好きになった作品でした。
高校生になって義理の兄妹となった男女の関係性を描くという題材は珍しいわけではないんですが、このアニメは作風や演出が独特。
静かでゆっくりとしたテンポで義理の兄妹2人の関係が変化する様を見せてくれます。物語のテンポが速い作品が主流の時代で、これほど丁寧にじっくりと人間模様を描くのは結構攻めてる。
赤の他人だった2人が少しずつ互いを理解し、相手に対する感じ方や自分の気持ちが移り変わり、互いにとって大きな存在になっていく過程は胸にじんわりと染み渡る心地よさがありました。
演出も個性的で注目ポイント。
会話の間をじっくりととっていて実在感があったり、BGMがなくセリフも少ない中で環境音が響くシーン(食事中に食器に箸やフォークが当たる音など)があったり、台詞がない状態で画面に文字が表示されるところとか多彩な演出で面白い。
そのような演出のおかげで、穏やかでしっとりとした雰囲気で物語が進むのは独特で、物語に没入できました。
その分、あまり流し見には向いてない作品かも?
中盤以降で「2人の心情が変化してる!」と感じる場面が色々出てきて、ここまでじっくり見ていたからこそすごくエモーショナルな気持ちにさせられましたねえ……!
回を重ねる度にどんどん作品にのめり込まされました。
最終回の締め方も含めて、見終わったあとに「ああ良かったなあ……!」としみじみとした余韻に浸れた良作。
作風やテンポ感から万人受けはしなさそうですが、個人的に好みな作品だったので興味のある方はぜひ見てみてください!
小市民シリーズ
序盤中盤終盤で印象のガラッと変わる興味深いアニメ!
特に登場人物に対する印象は始めと終わりでガラッと変わって面白い味わいがありました。
原作は『氷菓』などで有名な米澤穂信先生の小説。
人が亡くなるような劇的な事件は扱わず、日常で起こる小規模な謎が描かれるミステリー。
ド派手な展開はなく、基本は会話劇がメイン。
わりと地味めなテイストなので取っつきやすさは控えめ。
同じく日常の謎を扱った『氷菓』のアニメと比べても演出面などが抑えられている印象です。(制作会社も『氷菓』と異なります)
謎の内容も「ココアを入れた方法を解き明かす」とか「学校でなくなったものはどこに隠されたのか?」とか身近な題材で、謎が解明されてもカタルシスが大きいわけではないです。
そのため、序盤は薄味な内容に感じてちょっとノリづらさがありましたね。
ですが、中盤くらいからメインキャラの小鳩くんと小山内さんの軽妙な掛け合いや関係性に惹かれていき、まったりとしたやりとりなどがじわじわと面白くなってきました!
個人的に好きな回は、3つ買ってきたスイーツを2つに見せかけるため策略をあれこれ巡らせる話。
くだらないんだけど2人の可笑しさやキュートさがあって良い回でした。
あと小山内さんのCVが羊宮妃那さんなのもGOOD!独特のウィスパーボイスが良い……!
終盤で一捻りがあり、ここでまたキャラの印象が変わるのが面白いポイント。
詳細は省きますが、それぞれの抑えきれない欲望のようなものを抱えていたんだなと分かり、最終回も「これで終わり!?」ってラストで驚愕!
当初想像していたキャラと異なる一面が垣間見えてインパクトありましたね。
全話見終えてから改めて最初から見直すと、序盤の話も違った見え方があるかもしれない。
好みは分かれそうですが、まったりとした日常系ミステリーだと思ったらこんな展開になるんだ!といった面白さもあって悪くなかったです。
地に足の着いた派手さのないミステリーで、スロースターター気味な展開やキャラの印象が変わるところなど、誰にでもおすすめしやすい作品ではないけれど体験としては味わい深い作品でした。
続きがありそうな感じで終わったと思ったら2期の放送も決定しているとのこと。
そりゃあ続きなかったら逆に驚くよ!
杖と剣のウィストリア
かなり面白いバトルファンタジーアニメでした!
放送前はあまり気にしていなかったのですが、予想と期待を上回る面白さで最後まで駆け抜けてくれました。
特にアクションは良かった!
剣と魔法のバトルファンタジーを描いた舞台設定は定番ですが、アクションシーンの作画クオリティやキャラの描き方、盛り上がりどころの持っていき方など全体的に丁寧につくられていて、バトルファンタジー系の作品が好きな人ならきっと楽しめるはず。
ストーリーもストレートな内容。
魔法の能力が絶対的な学園の中で、魔法を使えない主人公が磨き上げた剣のスキルで学園トップを目指し、幼き日に交わした幼馴染との約束を果たすためダンジョンや学園で奮闘するといった感じ。
予期せぬ展開とかは少ないんですが、話の盛り上がりどころへの持っていき方がうまい!
熱いバトル展開や対立していた相手と絆が生まれる展開など、ちょうどいいタイミングでカタルシスを感じる展開をいくつも見せてくれるので、爽快だし面白い!
さすが『ダンまち』の大森先生が原作の作品だけあるなあと思いましたし、アニメ化に伴う構成も上手くハマっていて見事。
アクションシーンのクオリティも圧巻!
立体的な空間を活かした縦横無尽な戦い方を丁寧なアニメーションで描いており、強敵とのバトルシーンの盛り上がりが激熱!
序盤のバトルの時点で力入ってるな~と思っていたものの、最後まで失速することなく濃厚なバトルシーンを描き切ってくれて大満足!
ダイナミックなアングルを駆使した迫力のある演出や、テンションが高まる音楽面なども合わさり、思わず見入ってしまうシーンも色々。
個人的には中盤のバトルシーンは好きな要素てんこ盛りで高まりましたね!
剣でのスピーディなアクションは恰好いいし、魔法のド派手なエフェクトも豪快で気持ちいい。
バトル系作品が好きな人にはおすすめできる部分です。
主人公「ウィル」の性格が夢に向かって一直線の気持ち良い性格なのは魅力。
普段は気弱な感じですがバトル中は頼もしいのも良いですし、変にひねくれていない性格で好感が持てる主人公でした。
周囲のキャラも立っており、好感を持てるキャラが多かったのは良かったです。
初めは対立しているんだけど、ウィルとの出会いによって関係が変わる様も丁寧に見せてくれて物語的にも面白い
(主人公を下に見て度々突っかかってきたライバルが、実は誰よりも執着してるんじゃないかって感じの展開もええですよね……!)
熱い展開や見ごたえのあるバトルアクションが面白く、最後まで楽しかったです!
2期の制作も決まっているので楽しみにしたいですね。
天穂のサクナヒメ
発売当時かなり話題になったインディーズゲームが原作のアニメ作品。
日本昔話を思わせるような独特の世界観やコメ作り要素、1クールできっちりと話がまとまっている点など結構面白かったですね!
和風テイストの世界観に少々のSF要素が含まれているバランスが独特で、『サクナヒメ』ならではの雰囲気が出ておりました。
物語の展開もサクサク進み、ワンクールの中で色んな出来事が次々と起こるのでテンポ良かったです。
むしろスムーズすぎるくらいに感じる時もあったので、もうすこし深堀してもよかったくらい。
ですがゲーム版のストーリーをアニメ用に上手く調整しているようで、全体的に楽しめました。
コメ作りの描写がしっかりと描かれているのも原作リスペクトを感じる部分で好感!
当初はほとんど稲作の知識がない状態で取り組み上手くいかないことばかりなんですが、試行錯誤しながら長い月日が経ち、立派に育ったコメを収穫するシーンは感慨深い。
主人公のサクナヒメを始め、登場キャラたちが成長していく様も良かったです。
特に序盤はサクナヒメ以外のキャラの活躍シーンがほとんどなくて、これ大丈夫か?と思ってしまうレベル。
それから物語が進み、稲作の成長と共に仲間達も成長し、それぞれがそれぞれの能力を活かして結束が深まっていく過程はエモかったです。
よくぞここまで良い関係性の集団になったなと。
バトルシーンもしっかりと動くアクションで丁寧だったし、ゲーム作品のアニメ化としてなかなか面白く仕上げてくれて素直に嬉しい!
ゲーム版未プレイでも楽しめる内容になっているので興味あるかたはどうぞ。
時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
キャラの魅力や安定した作画などラブコメ作品としての魅力はありました!
ただ中盤の生徒会選挙のエピソードから、当初思っていたのと違う方向性の話になるので、その点は正直合わなかったかな……。
魅力に感じた点は、ヒロインのアーリャ以外にも個性的&可愛らしいヒロインが色々と登場したこと!
タイトルから、主人公とヒロインの1対1ラブコメかと思っていたら(『からかい上手の高木さん』みたいな)、アーリャ以外のキャラも出番が多かったです。
アーリャの表ではツンとした態度だけどロシア語でぼそっとデレた言葉を口走る様子はタイトル通りだけどギャップが可愛い。
他キャラも個性派揃いで、特に妹系ヒロインの「周防有希」は軽妙な言い回しや主人公との気さくな関係が面白い。
ストーリーを賑やかにしてくれるし、かなり印象に残る存在。声優さんの演技も光っていました。
作画のクオリティが終始安定していたのもGOOD!
ラブコメ作品はヒロインの魅力を描くのが重要だと思っているので、作画崩壊などもなく安定感のあるクオリティで嬉しかったです。
コミカルな展開やちょっとセクシーなシーンもあったりとライトなラブコメのツボを押さえたつくりなのも良い。
ですが、中盤からの生徒会選挙のエピソードは個人的な好みとはズレていました。
このエピソードはヒロインよりも主人公の活躍の方が目立ち、ラブコメってより俺TUEEE系のノリに感じちゃうんですよね。
主人公の政近くんのキャラが、いつもは目立たないんだけど実は頭の回るキレ者って感じで、主人公に複雑な過去があることも語られるんですが、求めている展開ではなかったのが正直な気持ち。
こういうキャラが嫌いなわけではないけど、序盤のラブコメを期待していたのにヒロインの活躍そっちのけで見せられても……とは思いました。
生徒会選挙のエピソードが妙に長いことや、主人公の活躍のために周囲のキャラの能力を下げる感じが自分には合いませんでしたね。
(序盤でアーリャの頑張る姿を描いていたんだから、少しでも活躍させる展開与えればいいのになと。単純に主人公に救われるだけの存在になっていて、魅力が薄まりもったいなく感じました)
結局のところ、中盤のノリが合うか合わないかで作品全体の印象が変わる作品だと思います。
序盤から主人公が活躍する系の作品であることも分かっていたら、感想も変わったかもしれない。
EDのカバー曲が毎話異なるのは豪華!
懐かしめの曲や自身の青春時代に流れていた曲が来るので、毎回の楽しみの1つ。
昨今は配信サイトでEDスキップ機能があることも多いので、じっくりEDを聞く機会になったなあ。
2.5次元の誘惑
登場キャラたちの各々のコスプレへの情熱を描く熱い展開が面白い!
序盤は数話はちょっとエッチなラブコメかと思っていたら、1期中盤から物語もどんどん面白く!
好きなものは好き!という純粋な想いをストレートに肯定する展開に感動。
世間や他人の目を気にして「自分の好き」を言いづらい時もあるなかで、それでも己の好きを貫こうとする姿を描く場面は胸が熱くなる!
とてもポジティブなストーリーで、明るい気持ちにさせてくれます。
また、コスプレの仕方やコスプレイベントの描写も度々登場するので興味深い。
様々なコスプレイヤーが登場し、各々のスタイルでコスプレに向き合っているのも信念が見えて熱い!バリエーションがあって面白いし。
ヒロイン達も魅力的なのと同時に、匹敵するくらい主人公「奥村くん」の魅力が上がっていく!
初めは3次元に興味ないと豪語していたのに、コスプレに真摯に向き合うリリサの姿を見て奥村くん自身も成長したいと思うようになり、立ちはだかる出来事に二人三脚で向かっていく姿が素敵。
リリサを傍で支え、心が折れそうなときに必死に応援する姿は格好いい。
とても良い主人公だと思うし、周囲のキャラの魅力も引き立ててくれて好き。
2クール目も現在放送中。
新しいコスプレイヤーが続々登場し、賑やかに面白くなっているので今後も楽しみ!
逃げ上手の若君
夏アニメの中でも『逃げ若』はクオリティの高い作品の1つでしたね~!
設定やストーリー、キャラ、アニメーションなど見どころがいっぱいの歴史ものアニメ。
時代設定にまず興味を惹かれました。
舞台は鎌倉時代、鎌倉幕府が足利尊氏によって滅ぼされた混沌とした状況の中、北条家の生き残りである少年「北条時行」が主人公。
時行は戦闘に秀でてはいないものの、逃げ隠れはだれよりも上手いという設定が新鮮!
強敵と正面からぶつかるのではなく、逃げ隠れをしながらどう戦うのかが描かれたり、行く先々で仲間を集め徐々に軍団が出来上がっていく過程にワクワク。
実際の歴史上の人物を登場させつつエンタメとして盛り上がるように描いていたり、分かりやすく現代的な例えを入れて語ることで、歴史に詳しくなくても楽しめるエンターテインメント作品に仕上がっています。
血は流れ首が飛ぶバイオレンスな時代なんですが、同時にギャグシーンも多く、緩急が凄い!
この独特の雰囲気はさすが『脳噛ネウロ』や『暗殺教室』を手掛けてきた松井先生が原作だけあるなあと思わされます。
主人公の北条時行をはじめ仲間キャラもみんな魅力的に描かれているのも良い!
時行、雫、狐次郎、亜也子といった少年少女の活躍がそれぞれ描かれているし、他にも頼重様や足利尊氏、小笠原貞宗などは敵味方問わずインパクト抜群なキャラばかり!
極悪外道だったり狂気じみた敵キャラも豊富に登場し、出番が少なくても印象に残る存在感を発揮しています。
癖の強い人物ばかりだからこそ、作中での戦いや人間模様がより劇的になって楽しさが増しているように感じました。
アニメーションや演出も凝っていて凄かったです!
非常に滑らかな人間の動きを描いたアクションであったり、一人称視点や3DCGを用いたシーンなど多彩な手法を見せてくれるので、興味深いしストーリーの見せ方としても面白い!
1話からクオリティ高いなと思っていましたが、最後まで色んな表現を丁寧に見せてくれて感心!
狭い屋内の中での立体的な戦闘シーンなどは、臨場感あって思わず惹きつけられました。
2期も決まっているとのことなので、今のうちに1期を一挙見するのも良いですよ!
負けヒロインが多すぎる!
今期でトップクラスに面白かった!
青春ラブコメならではのコミカルさや爽やかさ、切なさなどがいっぱい含まれていて、1クールで存分に魅力を堪能できました!
まず「負けヒロイン」に焦点を当てている設定がポイント!
好きな人との恋が報われない負けヒロインキャラ達が複数登場し、それぞれの恋模様を描いた青春ドラマが描かれます。
ヒロインキャラは基本的に主人公の温水君に好意を持っているわけじゃないのが新鮮。
だからこそ、主人公とヒロイン達の距離感が友達のような関係であり、傍観者でもなく恋愛対象でもない程よいバランスの関わり方でストーリーが進むのが良かったです。
(終盤になってくると、温水君に対する好感はある程度は持っていると思いますが)
展開は基本はコミカルで楽しい。だけど、切ないシーンでは胸打たれる感動があるし、各エピソード終了後の余韻は爽やか……と上手な構成。
各ヒロインごとのエピソードが3~4話で描かれるので見やすく、また、それぞれの青春模様によって異なる味わいがある物語で飽きさせません。
どのエピソードも絶妙な青春ラブコメで、見終わったあとの余韻が程よいんですよね~。
どのキャラもみんな活き活きと描かれているのも魅力的!
メインのヒロインキャラ3人は全員良かったです。どのキャラも明るい姿や悩む姿、成長や苦悩する姿が多面的に描かれていて、ちゃんと個性が立っていました。
だからこそ親近感があるし、それによって恋が報われない姿に心が痛くなり、でも前に進もうとする姿に感動するんですよね。
それぞれのキャラが魅力的だから、掛け合いが全般的に楽しいのも良いところ。
なかでも、一番初めに登場する八奈見さんは特に良いキャラでした!
表情の変化や気さくな話し方やワードセンスがコミカルで見ていて飽きない。でもギャグ担当課と思えば、自分の恋が報われなかったことの痛みを知っていて、他人に寄り添う優しさや少し大人びたふるまいを見せる瞬間も合って惹かれます。
面白キャラではあるけど、ちゃんと可愛いシーンもあって目を離せない存在でした。
声優さんの演技も見事で、気さくな態度や真剣な声色など色んな一面を演じていて素晴らしかったです。
他のヒロインや周囲のキャラも物語を面白く彩っていたんですが、主人公の温水くんの立ち振る舞いもとても良かったです。
適度な距離で恋の模様を見守りながら、必要な時には踏み出す勇気があって周りの人を支える姿が格好いい、すごく好感を覚える主人公でした。
アニメーションのクオリティも質が高く、青春ラブコメが好きな人にはおすすめの作品!
OPの歌や演出もコミカルで楽しいし、EDで平成の楽曲のカバーが流れるのが個人的にはあまりにエモかった……!
ここらへんも思い出深くさせられたから、好きなところですね。
真夜中ぱんチ
「動画投稿」とヴァンパイアを掛け合わせたコメディという設定が面白かったです!
地に足のついた設定に、ファンタジー要素を掛け合わせたオリジナルアニメで、どういう展開で進んでいくのか気になる作品でした。
「動画投稿」をガッツリ扱ったアニメってのも珍しくて新鮮に感じました。
主人公の「真咲」が炎上によって動画投稿グループから追い出され、いろいろあって再び動画登録者100万人を目指すため、ヴァンパイアの「りぶ」達と共にグループ「真夜中ぱんチ」を結成して活動していくってストーリー。
作中で動画の企画を考えたりとか、動画編集に悪戦苦闘したりなど動画投稿にまつわる制作の描写を見せるのは身近な感じはありつつ、意外と見たことのない部分でもあるので興味深かったです。
そこにヴァンパイアというフィクション要素を掛け合わせて、コミカルなドタバタ劇を見せてくれるのは面白い要素でした。
(考えてみれば、動画編集という行為も現実の物事をフィクションのように切り取ったり加工して見せることができるので、不思議な設定との組み合わせは意外と相性悪くないのかも)
ドタバタコメディかと思えば、友情や家族の関係を描いたじんわりと感動するエピソードもあったりと、最後どういう風に物語が展開するか分からない楽しさはありました。
オリジナルアニメならではの醍醐味!
ただ、ストーリーの推進力や終盤の展開は正直ちょっと物足りなく感じるところも。
まず、登録者数が増えている実感が薄めで、話がどれくらい進んだのかとか一定の登録者数に到達した達成感とかは分かりにくかったので、その分盛り上がりきれない部分はありました。
あと、終わり方もちゃんと締めるというよりは、これからも続くよ!みたいなノリだったので、うまくまとめてくれたって感じではなかったかな。
「あ、ここで終わりか」って気持ちでした。
とはいえ、オリジナルアニメで珍しい題材をメインで扱ったことは挑戦的で好感を持てるし、個性的なキャラ同士の会話は楽しかったので嫌いじゃない!
おわりに
以上が僕の視聴した2024年夏アニメまとめです。
個性派揃いで、ジャンル好きな人には刺さるってタイプの作品が多かったクールって印象でした!
『小市民シリーズ』『義妹生活』『2.5次元の誘惑』など中盤から面白さがどんどん加速する作品も多かったのは面白い傾向。
『【推しの子】第2期』『逃げ上手の若君』『負けヒロインが多すぎる!』あたりは特に楽しめました!
アニメーションのクオリティも良かったし、それぞれのストーリーも良くできていて毎週面白かったです。
特に『負けヒロインが多すぎる!』は良い青春ラブコメでした!
3~4話くらい各ヒロインのエピソードがどれも上手くまとまっていて見やすく、それでいて切ない余韻や青春の爽やかさに満ちていて、色んな気持ちが染み渡りました。
バトルファンタジー作品なら『杖と剣のウィストリア』はノーマークだったんですが、想像以上にアクションシーンのクオリティが高く、王道で熱い展開をドストレートに見せてくれるのでテンション上がりました!
『2.5次元の誘惑』も中盤から物語の面白さもどんどん上がっていって、好きなものは好きだと貫く純粋な気持ちが眩しいし展開も熱いしで、ポジティブな気持ちになれる作品でした。
独特な演出で尖っていた『義妹生活』も個人的に刺さりました!
赤の他人の2人が一つ屋根の下で暮らすようになり、ゆっくりゆっくりと関係や心情が変化していく様を丁寧に描いているのが大好きでしたね。
これも中盤くらいから面白味がどんどん増していったので、追っていて良かったです。
その他の作品も色々と面白いものがあるので、興味があるものがあればぜひ見てみてください!
盛り上がりが中盤からの作品は配信で一挙見するのも向いているかも。
今期はその手の作品が何本かあったので、そういうのはぜひ中盤くらいまで見てほしい気持ちになりますね。
秋アニメもすでに始まっているので、早く見ていかねば!
ちなみに今回紹介したアニメは各種配信サービスでも配信されています!
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前クールの作品感想まとめはこちら!春クールは強かった
前々クールの作品の感想まとめもぜひ!
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