PS5『FINAL FANTASY VII REBIRTH』(ファイナルファンタジー7リバース)の感想・レビュー!
スクウェア・エニックスの誇る大人気RPG『ファイナルファンタジー7』の3部作リメイクプロジェクトの第2作目。
前作から4年ぶりの待望の新作。
グラフィック、フィールドの作り込み、クエストやミニゲームを始めとした膨大なコンテンツなど……全編から制作陣の熱量を感じる作品で、予想以上に遊びごたえのあるゲームでした!
まさにスクエニの本気を感じる1作!
エリアごとに作り込まれた広大なフィールド探索やマップ上のコンテンツの豊富さは大きな魅力!
思わず色々な場所に寄り道して、気づけば時間が過ぎてしまうくらいハマりました。
バトルは前作からパワーアップして、仲間同士の連携要素が増したのは戦略性がアップ!
スピーディで結構歯ごたえあるバトルが味わえて、強敵を倒したときの達成感は大きい。キャラによって戦闘スタイルが違うので、バトルを飽きさせにくいのも良かったです。
ミニゲームが豊富なのも大きな特徴!
想像以上に豊富なミニゲームが、メインストーリー・サブ問わず用意されているので、いろんなジャンルのゲームを遊べる感じは豪華で飽きさせにくいと感じました。
ただし、人によってはストーリーの進行を悪く感じさせるポイントに感じるかもしれないので、好みは分かれる要素。
ストーリーに関しては、キャラクターの魅力を強く感じムービー演出の力の入れようは魅力。
ただし、一部展開が分かりにくく感じ、個人的には少々内容に乗り切れない部分もありました。
僕はオリジナル版をプレイせずにリメイク版をプレイしているので、そこまで捻った展開を入れなくてもいいのにな……と思ったのが正直なところ。
メインストーリークリアにかかった時間は62時間くらい。
サブクエストやミニゲームに手を出し寄り道しつつだったから、メインストーリーのみに集中したら45~50時間くらいかな。
サブクエスト制覇やミニゲーム制覇も含めるなら、かなりのボリューム!
概要
機種:PS5
メーカー:スクウェア・エニックス
ジャンル:RPG
発売日:2024/2/29
1997年にプレイステーションで発売され、世界中で爆発的にヒットした『ファイナルファンタジー7』のリメイクプロジェクト3部作の内の2作目。
2020年に発売された前作『ファイナルファンタジーVII リメイク』の物語の続きを描き、主人公クラウド達が都市ミッドガルを脱出したあとの冒険が描かれます。
今作はいくつかのエリアに分かれ、エリアごとに用意された広いフィールドを探索可能。
フィールド上には様々なコンテンツも用意されています。
バトルは前作同様、リアルタイムアクションとコマンドバトルが融合したような戦闘システム。
戦闘中に貯めたATBゲージを使用することでアビリティや魔法を使用することができ、さらに、仲間との連携技などの要素も追加されました。
また、世界各地に用意された数多くのミニゲームも今作の大きな特徴。
バトルモードはキャラクターを手動で動かす「アクション」と、アクションが自動で動いてコマンド選択に集中できる「クラシック」が用意されています。
難易度は「EASY」「NORMAL」「ADVANCED」の3段階。
良かった点
作り込まれたフィールド探索が魅力的&膨大なコンテンツにハマる!
PS5の美麗なグラフィックで描かれるFF7独特のファンタジー世界を探索するのはワクワク!
さらに、フィールド上に様々なコンテンツが用意されているので、探索しているだけで気づけば数時間経っていたりとハマります!
今作はオープンワールド形式ではなく、各エリアごとに広いフィールドが用意されている形式。
プレイしてみると十分にフィールドは広く、各地を探索しているだけで数時間経っているくらい!
場所によっては、崖を登るなど高低差のあるフィールドも多く存在しており、ロケーションに幅があって探索のしがいがありました。
前作のミッドガルという街がメインの舞台だっただけに、今作は自然豊かで、かつ、エリアごとに特色のある景色を楽しめるので解放感が大きい。
各地のロケーションが綺麗で、思わずスクリーンショットしたくなるほど。
エリアごとの街並みや配置されているオブジェなど、細かい部分まで作り込まれているので「丁寧に制作されているな~!」と感じ、世界観に没入できました。
ストーリーの中で色んな土地に訪れることができるので、新たな場所へ旅するワクワク感は大きな魅力でまさにRPG!
また、フィールドのあちこちに「ワールドレポート」のようなコンテンツが用意されているので発見が多く、ついつい探索にのめり込んでしまうのも良かったポイント!
「ワールドレポート」はいくつか種類があり、各地の通信搭を起動すると通信搭の周囲に存在するコンテンツが判明する「起動レポート」や、特定のモンスターを討伐する「討伐レポート」など色々なものが揃っています。
(ワールドレポート以外にも、休憩スポット兼ファストトラベルポイントになる「チョコボストップ」など色んな要素がちらほら)
マップ上にコンテンツがこまめに点在しているので、「メインストーリーの目的地へ行く前にちょっと寄っておくか……」と思っているうちに他のワールドレポートを見つけ、ついでにそちらも進めようとプレイしているうちに、ついつい長い寄り道に……!
この手の要素は他のオープンワールドゲームでも見られる要素ですが、マップの広さとコンテンツの密度がちょうどよく感じ、探索の面白さを存分に味わえました。
各「ワールドレポート」を達成すると、アイテムクラフト(アイテムの開発)の新たなアイテムが解放されたり、移動手段の「チョコボ」が各エリアで利用可能になったりと、クリアした時の報酬があるのも探索のモチベーションにつながる。
キャラ育成に関係するものもあるので、やりがいがありました。
(チョコボはエリアごとに、壁を登ったり、水上で上昇できたりとエリアごとに特色があったのも探索を飽きさせない工夫で良かったです)
他にも「バトルシミュレーション」という特定のバトルが解放される要素があったりと、ゲームを進めるたびに要素が次々と登場し、ボリューム満点な内容です!
仲間同士の連携要素が増してバトルの面白みが増した!
バトルは前作以上にパワーアップしており、スピード感と爽快感がしっかり味わえました。
僕は「ACTIONモード」(アクションが手動のモード)でプレイし、程よい難しさがあって面白かったです。
戦闘システムは前作同様にリアルタイムで進行し、アビリティや魔法などコマンドを選択する時は戦闘状況がスローモーションになるシステム。
移動や攻撃、回避などをしながら「ATBゲージ」を溜めて、溜まった「ATBゲージ」を使用するとキャラ固有のアビリティや魔法を繰り出すことができます。
戦闘はスピーディで、空中に打ち上げた敵を追撃したり、タイミングよくガードする「ジャストガード」のシステムや、回避で立ち回るなどアクション性が強く感じました。
敵に攻撃を重ねたり弱点を狙うことで「バースト状態」(敵にダメージを与えやすい状態)にして、一気に大ダメージを与えていくのが気持ちいいですね!
状況の変化が早いことや、弱点を突かないとなかなか体力を削れない敵も存在し、難易度は少々高めに感じましたが、慣れてくると様々な技を駆使して敵を倒す爽快感や、強敵を倒す達成感が味わえて面白かったです!
個人的には適度に歯ごたえがある難しさでちょうど良かったかな。
(ただ、一部のボスはかなり手こずりました。僕がキャラ育成をもっと行っていたら少々楽になったと思うので、プレイスタイルで変わる部分は大きいかも)
今作では仲間同士の協力が強調されていて戦略性が上がっているのもポイント。
「連携アクション」や「連携アビリティ」といった連携技が仲間ごとに用意されており、これらを駆使していかに戦闘を有利に進めるかを考えるのも楽しい。
連携アビリティは派手な演出も入るので、使用したときは爽快!
キャラクター同士の協力必殺技みたいな感じです。
連携アビリティを使う際にはキャラごとの「ATBゲージ」を使用するので、各キャラのATBゲージを溜めるために操作キャラを切り替えたり、連携アクションを使って2人分のATBを溜めたりと考えるのも戦略性があって面白い。
キャラによってバトルスタイルが異なるのでバトルを飽きさせないし、ゲームに慣れるにつれてどんどんバトルの面白味が増していきましたね!
色んな要素を駆使して強敵をなんとか撃破したときの達成感には、思わず「よしっ!」とテンション上がりました。
育成要素も充実。
キャラごとに覚えるスキルを選べるスキルブック(いわゆるスキルツリー)や、魔法やアビリティを使用できる「マテリア」を誰に付けるかなど、RPG的な醍醐味も感じられました。
バラエティ豊かなミニゲームが多数揃っている!
ミニゲームが豊富に用意されているのも今作の特徴。
ストーリー中に登場するミニゲームの数の想像以上の多く非常に豪華なつくり!
メインストーリーでもサブ要素でもミニゲームが色々と用意されており、プレイを飽きさせないところは魅力に感じました!
(ただし好みが分かれる点でもあり、それについては後述)
ミニゲームは特定のエリア限りのイベント的なものもあれば、各地に対戦相手が存在するカードゲーム「クイーンズブラッド」や、グランプリのある「チョコボレース」など大規模なものもあり。
特にクイーンズブラッドは、各地でカードを入手して自分だけのデッキをつくるなど、なかなかのやりごたえでした。
ミニゲームのクオリティはバラバラで、中には「なんだこのミニゲーム!?」と思うようなものもありますが、ゲーム性の異なるミニゲームが豊富に用意されているのはおもちゃ箱のようなごった煮感があって楽しかったです。
色々な体験を味わえるという点で、飽きさせない魅力があるし、新しいエリアで新しいミニゲームに触れるというのも冒険の醍醐味。
ストーリーに自然に差し込まれる印象があり、ミニゲームをプレイすることでストーリーを後回しにしている感覚がほとんどなかったのは良い点に感じます。
個人的には、道中にいろんなミニゲームをプレイするのが、往年のRPGをプレイしている懐かしさも感じられました。
ゲームによって高スコアを取るとアイテムがもらえるものもあり、ギリギリスコアが届かなかったときに「もう一回!」と粘ることもしばしばで、気づけば長い時間プレイしていたり。
これだけたくさんのミニゲームが用意されているのは、他のゲームではなかなか見られない非常に豪華なつくりだなと率直に感じました。
好みが分かれる点・気になる点
ストーリーは少々展開が分かりにくく、没入できないところもあった
ストーリーは好きなシーンもありましたが、少々展開が分かりづらくて個人的に没入できないところがあり、もったいない印象が強い。
クラウドの振る舞いやセフィロス関連の下りは正直分かりにくく感じる瞬間があり、なんだかノリきれない印象がありました。
(僕がオリジナル版をプレイしていないこともあると思います)
ネタバレは避けますが、実際起きた話なのか幻想を見ているのかが、いまいち掴みにくい演出が多く、単純に「クラウド大丈夫かな?」と思うところは多かったですね。
はっきりと明かされずに「結局、あれなんだったの?」と感じる部分(おそらく考察要素?)や、謎を引っ張る展開が長く続いたりと、捻った展開を入れようとして余計に複雑になっている印象は個人的に感じました。
結果として、キャラクターが魅力的でムービーの演出も優れているのに、ストーリーが分かりにくくなっていて少々もったいないという気持ちになりました。(特に終盤)
※ストーリークリア後にネットで調べて納得した部分もありました
考察要素や次回作へ謎を残すのはありだと思いますが、正直なところ、もう少しストレートに内容を捻らずに見せて欲しかった気持ちはあります。
(あと、考察や謎を入れる場合は次回作はそんなに間をあけずに出して欲しいところ。今作のように前作の発売から4年空いてしまうと、さすがに前作の内容を忘れちゃうからねえ……)
だけど、キャラクターの魅力は十分に感じられました!
リバースになってバレットやレッドXⅢといったキャラの掘り下げがさらに増えた印象で、道中での気さくなやりとりや印象的なシーンもしっかり描かれ、それぞれのキャラが立っていてGOOD。
メイン以外にサブクエストなどでも、キャラの関係性が描かれるパートがあり、そのおかげもあってサブクエストの内容も満足できるものが多かったです。
ティファやエアリスは可愛さと芯の強さが魅力的だし、陽気さもあって場を引っ張る魅力もあるバレッドに、冷めている感じもありながら以外とノリの良いクラウドや、ギャップの魅力がある可愛さも兼ね備えるレッドXⅢなど面白いパーティ!
PS5タイトルだけあってキャラクターのグラフィックは綺麗で、細かい部分までこだわってデザインされているのも目を惹くポイント。
グラフィックはリアルなんですが、キャラクターはフィクション的な感じで(現実的な話し方というよりは、少年マンガ・アニメのノリに近いかも)、この点は好き嫌いがあるかと。
でも、この感じがシリアスになりすぎず少々緩い雰囲気を醸し出していて、探索やミニゲームが随所に差し込まれるゲーム性とマッチしていると感じました。
主人公のクラウド達が陥っている状況はシリアスだし、各キャラクターは重めな過去を抱えていたりするんですが、パーティの雰囲気が深刻すぎないんですよね。
気軽なやりとりが描かれたりワイワイしたノリで、みんなで旅をしている楽しさが味わえ、それがあるからこそパーティの関係性が強まっていく魅力を感じます。
また、良い意味で緩い雰囲気のおかげで、メインストーリーそっちのけで探索やミニゲームに入り込みやすい印象がありました。
メインストーリー以外にサブ要素がある作品は近年珍しくないですが、作品によっては「メインストーリーが深刻なのに寄り道してていいのかな……」と思ってしまう時があるので、今作の雰囲気は悪くないと思います。
ミニゲームが多くて、進行のテンポ感が悪い時がある
バラエティ豊富なミニゲーム要素は良い点であると同時に、ストーリー中にミニゲームがちょくちょく差し込まれてテンポが悪いと感じるときも。
アクションRPGをプレイしたい人やストーリーの続きを早く見たい人にとっては、ミニゲームを強制的にプレイする場面が定期的にあるのは好みが分かれるかもしれません。
ミニゲームのクオリティもクオリティがバラバラなので、人によっては合わないミニゲームがあるかと。
僕の場合だと、はぐれたモーグリを指定の位置まで誘導するゲームや、チョコボを捕まえるステルスミニゲーム、両方のスティックを使用した音ゲー的なピアノ演奏のミニゲームは自分に合わず、「なんだこのゲームは……!?」と思いながら気合でプレイしていました。
ミニゲームは高スコアを狙わなくても良かったり、場面によってはスキップ可能だったりと救済措置も用意されているので、詰まることはないですが気になる人は気になるかと。
フィールド移動の際にパルクールが使える場所が分かりにくい
高低差のあるフィールド探索は今作の醍醐味ですが、パルクールを使える場所が少々分かりにくく感じました。
登れるかと思ったら登れない段差であったり、降りられるかと思ったらそうじゃない……みたいに、パルクールアクションが存在する分、どこが行けてどこが行けないのか少々分かりにくいなと思いました。
進めそうな場所なのにちょっとした高低差のために遠回りする必要があるのは、面倒に感じる時はありました。
ただ、そこも含めてルートを見つける楽しさだと感じる人ならあまり気にならないかもしれないです。
なまじ、近年では『ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム』であったり『原神』といったタイトルに触れていただけに、「ここいけるじゃん!」って思ったところはあるかも
まとめ
ゲーム部分がかなり楽しめたし、全体的にとてもやり込めて満足な作品でした!
想像以上にゲーム部分が魅力的でハマりました。
プレイヤーをあの手この手で楽しませてくれようとする感じで、まるでおもちゃ箱のようなゲームという印象。
作り込まれたグラフィックとキャラクターの魅力、探索の面白さ、スピード感と爽快感のあるバトルなど好きなところは多かったです。
一方、ストーリー面で気になるところがあったり、上記のもの以外にも細かく気になる点はあるのですが(ストーリー中にメンバーが固定される場面が多いとか)、それ以上にゲーム体験として楽しめる要素が多くてプレイして良かったです。
好みが分かれるポイントがあったり、分作だからプレイの敷居がちょっと高いところがあるのは確かだけど、かなり遊びごたえのあるゲームなので興味ある方はぜひ!
前作『FF7リメイク』はゲームカタログでプレイできます!
FF7の前日譚の『クライシスコア』も感動的なストーリーで良かったです
FFシリーズに興味を持ったならFF16も
その他のゲーム感想・レビュー記事はこちら
コメント