Switch版の『マルコと銀河竜』をクリアしたので感想です!
公式サイトで「CG・スチル1000枚級!」と謳っている通り、膨大な数のCGが用意されているのに加え、随所にカートゥーンアニメも差し込まれる豪華なつくりのノベルゲーム。
テキストを数行進めるたびに新しいCGに切り替わり、ノベルゲームでありがちな立ち絵が殆ど変わらずにテキストを読み進める……という時間があまりないのは驚異的な体験!
こんなに贅沢なノベルゲーというのも珍しいと思うので、気合のこもった作品で嬉しい。
ノベルゲームに慣れていない人の中には、立ち絵の変化が少ない部分が気になる方もいるので、膨大な数のCGを用意する方法を打ち出した制作陣のこだわりが凄い……!
ストーリーは予期せぬ展開が次々とテンポよく発生し、ギャグかと思ったら急にシリアス展開になったりと、ジェットコースターのような感情の揺さぶりが凄まじい。
それでいて、最後はしっかりとした読後感で締めてくれる丁寧な仕事ぶり。すっきりした気持ちでクリアできます。
ボリュームは6~7時間くらいでクリアできるかな。
コンパクトなボリュームですが、長編映画を2,3本見終える程度の時間でサクッとクリアできるので、個人的にはちょうどよかったです。
一気にプレイすれば休日で終えられるくらいの量なので、手軽に手を出しやすいのも良し。
概要とストーリー
概要
機種:Switch/PC メーカー:ヒューネックス(Switch版) ジャンル:カートゥーンアドベンチャーゲーム 発売日:2022/4/28(PC版は2020/2/28発売) 価格:2480円(Switch版)
『マルコと銀河竜』はPCで発売されていた同名タイトルの移植版。
開発はTOKYO TOONで、PCゲーム『ノラと皇女と野良猫ハート』などを手掛けたスタッフたちによる全年齢向けアドベンチャーゲーム。
ストーリー
記憶喪失の孤児・マルコと
公式サイトより
銀河を統べるドラゴン・アルコが
宇宙で宝探し!?
旅の途中、マルコは自身の
母親の手掛かりを得る。
向かう先は、生まれ故郷の地球だった!
選択肢は何か所かありますが、ストーリー自体はED分岐なしの1本道形式です。
驚異のCG枚数&随所に差し込まれるアニメーションが魅力的!
膨大に用意されたCG・スチル枚数の物量が圧倒的!
他のノベルゲームと比べてもCG数が圧倒的に多く、テキストを読み進めるたびに新たなCGがこまめに表示されます。
CGの差分も多く、表情や動きに合わせた細かな変化も多彩で、見ているだけでも楽しい!
シーンごとの雰囲気に合わせて、コミカルなCGやかわいらしいCG、シリアスなシーンでは血生臭いCGがあったり、童話風のものもあったりとバリエーションが豊富。
よくこれだけ用意したもんだ……!
ここまでCG数が多いと、漫画やアニメを見ている感覚に近い感じがあるので、文章を読み進める形式が苦手な人もプレイしやすい作品だと感じます。BGMも合っているし。
気になる点は、Switchの携帯モードだと演出のせいか動作が重く感じる部分はありました。
オプションで演出カットなど行えば軽くなるかもしれませんが、気になる方は注意。
随所で差し込まれるカートゥーンアニメの演出も面白い!
アニメでは、普段のCGと異なったコミカルな絵柄になり、CGとはまた違った可愛らしさや動きの面白さがあって楽しいです。
アニメーションにも力が入っていてよく動きますし、声優陣の演技も相まってストーリーに絶妙なアクセントを与えているように感じました。
テンポよく、ジェットコースターのように感情を揺さぶるストーリー!
ストーリーは非常にテンポよく進み、次々と新たな展開が起こって目まぐるしくて面白い!
メインのストーリーは、宇宙でトレジャーハントを行っていた記憶喪失の孤児「マルコ」が、仲間である竜の「アルコ」と共に、生まれ故郷の地球に向かい自分の母親を探す……というもの。
「母を探して三千里」が元ネタかな。
行く先々でぶっ飛んだキャラに出会ったり、急に宇宙人が攻めてきて地球の危機になったりと、非常にテンポよく、次々ととんでもない展開が起こるので感情が追い付かない!
自らの星ごと一族全員が滅ぼされるシリアスなシーンがあったかと思ったら、別のシーンでは地球で急におでん屋をはじめる宇宙人たちの姿が描かれるなど、シーンごとの温度差が激しい!
これらのシーンがサクサクとしたテンポで描かれるので、ジェットコースター感覚に感情を揺さぶられ続けます。貴重な体験だったぜ……。
テンション高めのコミカルなギャグ展開が多いし、シュールな笑いもあって面白かったです。
ただ、ハイテンションギャグのノリや急にぶっ飛んだ展開になるといったシュール気味の展開は少々癖があるので、そのあたりは好みが分かれるかも。
(制作陣が同じゲームの『ノラと皇女と野良猫ハート』のノリと似ている感じ)
ハチャメチャな展開のシナリオの割に、燃えるシーンや感動的なシーンではちゃんとグッとくる展開を描いていて、そのあたりのバランスのとり方が上手いなあと思いました。
クリア後の読後感も良かったので満足度は高い内容。
個人的にお気に入りキャラは銀河竜の「アルコ」と銀河征服を狙うアスタロトの娘の「ハクア」。
「アルコ」は無邪気でいつも腹ペコな子で、主人公マルコとの相棒感が良いんですよね!
日常部分パートでの、のほほんとしている姿は可愛いし、いざ敵と対面するときには巨大な竜の姿になって立ち振る舞うギャップも好き。
(人間と人外のコンビって好きなんですよね。『寄生獣』とか『うしおととら』みたいな)
「ハクア」は銀河征服を狙う父のもとで育った環境のため、当初は感情の薄い子なんですが、地球に来ていろいろな体験をし、様々な人に出会うことで自分が変わっていくきっかけを得ていくのが良い!
ある意味、もう一人の主人公的な存在でもあり、良いキャラだなあと思いました。
ボリューム的には少なめ
ボリューム自体は6~7時間程度で終わるくらいの内容なので、他のノベルゲームなどと比べると少なめの印象。
ただ、豊富なCGやアニメーションなどの演出は豪華で見ているだけでも楽しいし、ストーリーも上手くまとまっているので満足度は高かったです。
内容が凝縮されている感じ。
Switch版は値段も手ごろなので、価格以上に満足度は味わえました!
まとめ
CG枚数の豊富さに興味を惹かれてプレイしてみたら、ストーリーも面白かった良作!
短くも濃密な満足感があったのでプレイして良かったです!
一気にプレイすれば休日中にクリアできると思うのでプレイの敷居は低め。
CG数はかなり多く、アニメ―ションも差し込まれるので、文章読むだけのタイプのゲームが苦手な人もプレイしやすいのはポイント。
アドベンチャーゲーム好きの方も、このレベルの豪華なつくりの作品は中々珍しいと思うので、一見の価値ありです!
演出面にも力が入っていて、終始飽きさせない内容で面白いので、興味のある方はぜひ!
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