『終のステラ』感想|運び屋とアンドロイドの少女が織りなす終末世界の旅路。世界観・キャラ・ストーリーに魅了されるノベルゲーム!【PC/アプリ/Switch】

ゲーム感想・レビュー
引用元:公式ティザームービーより
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PC版『終のステラ』をクリアしたので感想・レビュー!

数々の名作ノベルゲームを輩出した「Key」が手掛けたキネマティックノベル。

極度に発達したAIに人間が支配された世界が舞台。
人類の文明が崩壊した世界で運び屋を営む男がアンドロイドの少女と出会い、ある目的を果たすための旅路を描いた物語。

ラストの余韻が凄く良く、じんわりと胸にくるストーリーでした!

「崩壊した世界を旅する男とアンドロイドの少女」という設定が個人的に好みの内容だったので、非常に刺さりましたね。

ロードムービーのように行く先々で予期せぬ展開に合うシナリオは先が気になるつくり。

主人公のジュードとアンドロイドの少女フィリアの関係性がしっかりと描かれていて、どんどん感情移入していきました!

だからこそラストは感動。
あの余韻は良かったですね……。

グラフィックに関しても、SWAVさんの美しくも退廃的な絵柄が非常にマッチしていて良かった

フィリアは可愛いし、登場する機械群のスタイリッシュながら冷徹さを感じさせるデザインも非常に印象的。
メニュー画面のUIも近未来のシステムみたいで没入感を高めてくれます。

少々気になる点は、ストーリーがジュードとフィリアの2人にほぼ焦点を絞っていたこともあり、この世界で生きている他の人物の話ももっと見たかった気持ちはあります。

それだけ世界観や舞台設定が個人的に刺さったってことなんですけどね!

クリア時間は8~10時間くらいのボリューム。
僕は少しずつプレイしましたが、一気にプレイすれば休日中にクリアできる手軽さは感じました。

※ネタバレは避けていますが、本編内容に多少触れる記載はあるので気になる方はご注意ください

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概要とあらすじ

概要

機種:PC/アプリ ※Switch版が2024年12月発売予定
メーカー:Key
ジャンル:キネティックノベル
発売日:2022/9/30

公式サイト

『CLANNAD』『リトルバスターズ!』『Summer Pockets』など数々のノベルゲームを手掛けてきたKeyのキネマティックノベルシリーズの1つ。

シナリオは田中ロミオさん、イラストはSWAVさんが担当。

選択肢による分岐は無しの一本道の構成になっています。

あらすじ

地球が、すでに人類の世界ではなくなってから久しい。
世界はシンギュラリティを起こした機械群に支配され、人々はその片隅で、息を潜めて生き長らえていた。

運び屋“ジュード”の元に、依頼が舞い込む。 それはシンギュラリティ機械群の影響を受けない、 少女型アンドロイド“フィリア” を輸送して欲しいというものだった。
世間知らずなフィリアの行動に嫌気がさしながらも、ジュードは旅を始める。 時には略奪を繰り返す人間から逃げ、時には機械群が闊歩する危険地帯を通り抜け、 輸送依頼を果たそうとする。

フィリアは何度も人間になりたいと口にする。
遥か空の先に辿り着けば、 アンドロイドは人間になれると言うのだが……?

公式サイトより
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滅びた世界観とメインキャラクターが魅力的

公式ティザームービーより

「シンギュラリティを起こした機械群に支配され、人間たちは片隅で生きている近未来」という終末世界の舞台設定が魅力的。

AIが発達しすぎて人間の手に負えなくなり、逆に人間たちがAIに支配されている世界というのが面白いですね。

「AIが進化しすぎて人間を支配する」という話は他の作品でも描かれている題材ですが、AIツールの目覚ましい発達を度々目にする昨今だからこそ、より身近に感じられました。

舞台の描き方も丁寧。

ストーリーの中で様々な場所に立ち寄るのですが、テクノロジーが著しく発達した施設もあれば、人間たちが原始的に暮らしている場所もあり、この世界で生きる人間たちの過酷な現実や辿ってきた歴史を感じさせる描写が丁寧。

思わず世界観に引き込まれる描写で、さすが田中ロミオさん!

限られた資源を巡って人間同士の争いも起こっており、そんな世界で運び屋として生きる「ジュード」、純真なアンドロイドの「フィリア」という対比的な2人のキャラクターも良い見所。

過酷な現状から冷徹に仕事をこなすジュードが時折みせる優しさや、あまりに純粋で危うさすら感じるけど無邪気で可愛らしいフィリア。
二人が旅の中で育む関係性含めて、メインキャラクターの魅力が際立っていました。

ストーリーが進むにつれて変化していく、二人の掛け合いは面白かったです。

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美しくも退廃的な雰囲気に合ったグラフィック

公式ティザームービーより

SWAVさんのイラストは繊細で美しく、退廃的な世界観の雰囲気を上手に表現されていて好きでした!

機械はデザインのカッコよさがありつつも、冷徹に人を排除するような不気味さもあって雰囲気がありました。

女の子も可愛い。
作品ボリュームがコンパクトなので登場キャラは少ない分、一人一人が印象的でした。

この絵柄どこかで見たことあるな…と思っていたのですが、『アークナイツ』のキャラデザも担当されていたことは後で知りました。あちらのデザインも好き!

CG枚数はそこまで多くはないのですが、ここぞというときの一枚絵が場面にあっていて抜群!

背景絵も綺麗で舞台となる世界をイメージしやすく没入度を高めてくれたので、イラストに不満はありませんでした。

フィリアが無邪気で感情豊かなこともあって、立ち絵がコロコロ変わるのも可愛らしくて良かったです!

メイン2人に焦点を絞ったロードムービー的なストーリーが良い

公式ティザームービーより

ポストアポカリプス的世界観の中、行く先々で起こる出来事を通じて、ジュードとフィリアの関係性が徐々に変化していくロードムービーのような構成の物語が良かった!

(近年の作品だと『ラストオブアスPart1』のストーリーをちょっと彷彿としましたね)

特にフィリアが可愛かったですねえ!

生まれたてのアンドロイドの少女ということもあって、素直で子供っぽいフィリアが旅を通じて初めて世界を知っていくなかで見せる純粋な反応が愛くるしい。

そして、崩壊した世界での人間同士の諍いやどうにもならない現実に直面する中で、少しずつ成長していく様が胸にじんわりときました。

声優さんの演技もピッタリ!

運び屋の男である「ジュード」も良い主人公。

現実的で擦れた性格の仕事人で、ドライな一面もある男なのですが、旅を通じてフィリアとの関係性が変化していく様が人間らしい。
ストーリーを進めるにつれどんどん好きになっていきましたね。

舞台設定や道中で出会うキャラも魅力的だったので、もっとストーリーや世界の詳細を見たかった気持ちもありますが、焦点を絞っているからこそ綺麗にまとまっているシナリオだとも感じます。

そして二人の旅の果てとなるラスト。
これは感動的で余韻がありましたね……。

まとめ

「終末世界」「AI」「運び屋の男とアンドロイドの少女」という設定やイラストにピンときたら、おそらく楽しめると思う、良いノベルゲーム!

僕は終末世界を舞台にしたSF系のシナリオの作品が好みだったこともあり、かなり楽しめました。
ポストアポカリプス系の作品が好きな人にも向いていると思います。

ボリュームがコンパクトだし、一本道のシナリオなので気軽にプレイしやすいのも魅力。
映画を観るような感覚で遊べます。

key作品らしくしっかり感動するところは感動したし、クリアした後の「ああ、終わっちゃった……」っていう余韻も味わい深かったです。

プレイして良かった……!
値段も手ごろなので気になる方はぜひ!

今後Switch版とかも発売される可能性はありそうなので、プレイする人が増えたら嬉しい!
※2024/11/28追記 2024年12月5日にSwitch版発売予定です!

keyのキネマティックノベルならこちらも良かったです。

世界観やキャラに引き込まれた作品ならこちらも

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