2024年に観た映画を振り返ります!
新年になって2週間ほど経つけど今さら昨年の振り返り……でも、まだ新年になって半月経ってないからセーフのはず……!
僕は映画館で月に1,2本くらい鑑賞&サブスク配信でちょくちょく視聴ってスタイル。
全体の視聴本数はそれほど多くない点はご了承ください。
2024年に観た映画は主にアニメと邦画に印象深い作品が多かったかな。
特に印象に残った11本の作品について視聴した順に触れていきます!
ゴールデンカムイ
2024年に初めて映画館で観た映画だったはず!
原作漫画版を最後まで読んでいただけに「実写化は大丈夫かなあ……」って不安もありましたが、面白かったです!
原作が「アクション」「ギャグ」「サバイバル」「グルメ」など色んなジャンルが盛り込まれた濃厚な内容に加え、どのキャラも個性が強烈で魅力が満載な作品なだけに、よく実写映画としてまとめられたなあ!と感心しきり。
原作の魅力をしっかり実写映画として表現されていて良かったです!
迫力あるアクションやコミカルなギャグ、アイヌ文化を描いた興味深い場面やグルメシーンなど、多彩な展開がテンポよく描かれていて最後まで飽きさせない。
特にアクションは思っていた以上に良かった!
序盤の日露戦争のシーンが特に印象に残ったところで、実写になったことで泥臭さや硝煙漂う過酷な戦場の雰囲気が鮮明になり、臨場感が増していて一気に引き込まれました。
俳優陣も各登場人物にマッチした演技でお見事!
鶴見中尉役の玉木宏さんや土方歳三役の舘ひろしさんの只者じゃないオーラとか、白石役の矢本悠馬さんのコミカルな演技がめっちゃ白石だったりと、それぞれ魅力があって嬉しかったなあ。
ストーリーがこれからってところで終わったのは「ここで切るの!?」と思いましたが、ドラマ版に続くとはねえ。
続編映画もすでに予定されているし、このクオリティで原作最後までやってくれたら嬉しすぎる。
劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦
劇場版ハイキューも熱い映画だった!
85分の上映時間のほとんどがバレーの試合シーンで手に汗握る展開の連続!
見入っているうちにエンディングになっていて、あっという間の体感時間。
アニメーションや音響にも力が入っていて、試合シーンの迫力もこだわりを感じました。
バレーの試合ならではのスピーディな攻防や漫画ならではの盛り上げ演出もあるし、他にも、主観視点のアングルのシーンは試合中の選手視点を味わえて驚き!アニメならではの演出。
音響面も良く、選手たちがボールを叩く音や体育館の床にシューズが擦れる音も効果的。映画館の音響のおかげもあり、実際の試合を見た時のような没入感を味わえましたね!
因縁のライバル校同士がぶつかるストーリーも熱い!
アニメシリーズで烏野高校と音駒高校の生徒たちの関係を描いてきたからこそ、満を持して激突するっていうのが感慨深いんですよねえ……。
試合の中で選手たちの成長や心境の変化の様が描かれるのもジーンとくる。
僕は劇場で2回鑑賞。1回目はアニメ版の見直しをせずにそのまま鑑賞、2回目はアニメ版シーズン4まで全話見直してから鑑賞してきました。
1回目は新鮮な楽しさと興奮を味わえたし、2回目は復習したことで各選手の成長や関係性が強く感じられてよりエモく!
異なる鑑賞体験も含めて印象深かったねえ。
オッペンハイマー
『オッペンハイマー』は凄まじい情報量と、鑑賞後にずしんと心に残る余韻が忘れがたい。
原子爆弾の開発者をテーマにした内容は色々と思い巡らす内容でしたねえ……。
上映時間が3時間ほどの長尺だし、複数の時系列が並行して描かれる構成だとか、物理用語がバンバン飛び出す会話劇など、なかなか体力と集中力を使う作品。
でも、ほぼ会話劇主体なのに最後まで興味が続くつくりになっていて、さすがの監督の手腕!
原子爆弾開発の熱狂に呑まれていく天才達の姿に対し、人類未踏のものに挑戦するプロセスを描いたドキュメンタリー作品を見た時のような、高揚感があったのは否めないところ。
(「プロジェクトX」みたいに困難に立ち向かう人々を描いたドキュメンタリー作品を見た時の気持ちに近いかも)
でも、その果てに出来上がったものが人類を滅ぼしかねないものだったってところに皮肉と恐怖を感じましたね。
しかも強力な兵器が生まれてしまったことで、その恐怖からもっと強力な兵器を生み出そうって流れになるのも恐ろしい。
この映画で描かれた内容が現代にまで繋がっている事実も考えると、劇場を出た後に「自分たちは今その時代に生きてるんだよなあ……」って世界の見方がちょっと変わるような感覚があったのも忘れがたい。
作中の「トリニティ実験」のシーンは鮮烈!
劇場の大スクリーンと音響の効果も相まって、神々しさと恐ろしさを体験できた瞬間。
劇場で観たことの効果は大きかったなと素直に思いました。
誰にでもおすすめできる作品じゃないと思うけど非常に興味深い作品でした。
ウマ娘プリティダービー 新時代の扉
アニメ映画だと『ウマ娘プリティダービー 新時代の扉』は良かったね~!!
ウマ娘のアニメ映画としても面白いし、単品のアニメとしても楽しい作品でした。
実際のレース結果と、各ウマ娘たちのストーリーを描いたフィクション要素の絡め方が上手い。
結果は分かっているはずなのに、展開の持っていき方とか各キャラの描き方でドキドキワクワクさせてくれるのはすごいことだなと。
今作で描いているのが2001年代の競馬。
ジャングルポケット・アグネスタキオン・マンハッタンカフェ・ダンツフレームといったウマ娘たちの活躍を描きつつ、圧倒的強者として君臨していたテイエムオペラオーの存在もドラマを熱くしてくれる!
ジャングルポケットが熱血タイプで「最強になりてえ!」って強敵に挑んでいく性格のおかげで、ストレートに熱いスポ根作品の面白さが味わえましたね。
どのレースも熱いものばかりだし、ウマ娘だからこそのピュアに「走りたい!」って気持ちが伝わるストーリーは爽やかな感動があって好き。
演出面やカメラワーク、音響にもこだわりを感じ、レースの臨場感や疾走感の見せ方は力が入っていました。
ウマ娘たちの表情の変化も多彩で良かったですね。ギャグ調のところではあえてデフォルメ調に崩したり、レース中には必死の形相を描いたりとアニメーション部分も見どころでした。
競馬はどの時代にも熱いレースやライバル関係があるので、今後もいろいろとアニメ化してくれたら嬉しいですね~。僕の思い入れの深い2022年世代もいずれは描いてくれるといいな!
ルックバック
劇場で『ルックバック』を鑑賞したときは心揺さぶられまくって呆然とした気持ちで劇場を出ましたねえ……。
60分を切る上映時間で、これほど濃厚なストーリーを描けるものなんだなと驚きました。
原作漫画は公開当時に読んでいて、その時も深く心に残る作品ではありましたが映画版がまさかこれほどの高クオリティになるとは。
漫画を書く2人の少女の交流を描いた物語は、見ていていろいろと思い当たるものがありました。
自分より能力が高い人に出会ったときの挫折感や、他の人から自分のやっていることを認められた時の喜び、不条理な現実が立ちはだかった時の無力感など、心に突き刺さる展開の連続。
2人の少女の関係の過程の描き方が丁寧で引き込まれるし、自分自身の過去を振り返って「ああ、そういう気持ちになったことあったなあ……」ってしみじみした気持ちにもなる。
あまりに不条理な出来事の起こる現実の中で、それでも何かを作ろうと向き合い続ける人たちの姿に思い馳せると、尊いなあって気持ちになりましたね。
アニメーションもとても良かったです!
原作漫画の絵柄の雰囲気を表現しつつ、感情が行動に出ている様をアニメーションで視覚的に表現しているのは匠の技!
映像化したからこその価値を感じました。
ディア・ファミリー
『ディア・ファミリー』は事前情報をほとんど入れずに観に行ったら、自分で驚くくらい涙ボロボロになった映画!
感動系映画っぽい雰囲気あるなあとは思ってたけど、こんなに感動するとは。
しかも悲しいだけじゃなくて、ちゃんと前向きな気持ちにさせてくれるのがとても好きなバランス!
実話を基にしたストーリーで、先天的に心臓に疾患をかかえ余命10年と宣告された娘のために当時研究の進んでいなかった人工心臓を開発に向けて奮闘する父と家族の物語。
悲しい現実に直面し、何度も苦境に立たされる中でそれでも挑戦する家族たちの姿に胸が熱くなりました。
町工場を経営する父親が、娘のために門外漢である医療分野へ進み、人工心臓開発に挑戦していくプロセスがアクティブかつパワフル。
全国各地、時には海外に行っていろんな専門家の話を聞きにいったり、数えきれないほどの地道なテストを行い一歩一歩実現に向けて進んでいく様は執念と愛を感じます。
その姿に周りが呼応していくのもジーンとしましたね。
家族同士の和気あいあいとしたやりとりや互いを想いあう姿にも胸打たれました。心臓疾患を抱える娘がただ守られる存在ってわけじゃなくて、父の姿を見て自分も誰かを助けるために頑張りたいと振舞う姿は眩しかったです。
こんな実話があったことに驚いたし、感動だけではなく自分も頑張ろうって奮い立たせてくれる気持ちにさせてくれる大事な一本。
今後も自分が落ち込んだときに見返したいなと思わせてくれる作品でした。
ラストマイル
『ラストマイル』はエンタメ性とメッセージ性のバランスが絶妙!
ストーリーが面白く、社会的メッセージ性もほどよく入っており、全国公開系の邦画でこういう面白い作品を出してくれることに驚きと嬉しさ。
物流業界を舞台に、連続爆破事件の解決に奮闘する展開はスリリング。
特に「物流」がテーマになっているのは新鮮さもあるし、それでいて身近なテーマなので設定がまず良かったです。
配送物の中に爆弾が仕込まれており、それがどの荷物に入っているのかがわからない……っていうのは普段Amazonとか楽天とか使っているとイメージしやすく恐ろしさがありましたね。
配送の段ボールをベリべりっと開けた瞬間に爆発するシーンを見ると、自分がAmazonからもの届いた時につい頭をよぎってしまいましたね。
「労働」について描いたメッセージ性も心に刺さるものがあり、現代社会の問題を浮き彫りにさせる点や働いていて共感できるところがあって、映画が終わった後にもふと考えさせるお土産をもらった感じ。
だけど決して労働する人々を否定するような内容になっておらず、懸命に働く人たちの姿に思わず熱くなる展開もあって良いストーリーだなと素直に感じました。
「シェアードユニバース作品」と銘打たれているとおり、ドラマの『アンナチュラル』や『MIU404』の面々がちらっと登場し、働いている姿を再び観ることができたのはテンションあがりました!
とはいえドラマ版未視聴の人でも問題なくストーリーが楽しめるくらいのバランスになっていて、あくまで主軸は『ラストマイル』の面々となっていたのは程良い感じでグッド!
それにしても、塚原監督&野木脚本の安定感すごい!
「ドラマも面白かったけど映画でも面白いんだ!」とあっぱれな気持ちです。
BanG Dream! It’s MyGO!!!!! 後編 うたう、僕らになれるうた&FILM LIVE
最近、放映されたアニメが劇場で総集編として公開される流れが増えてきていますが、『BanG Dream! It’s MyGO!!!!! 後編』はめっちゃ良かったです!
アニメ版見た時も面白かったけど、バンドリMyGOの物語としては劇場の総集編の方がむしろより魅力を感じたかもしれないくらい。
バンドに打ち込む5人の少女たちの葛藤やすれ違い、ぶつかり合いを描きながら、バンドとしてどこに進んでいくのか……って感じの物語。
メインのキャラ達がそれぞれ悩みを抱えていて、ことごとくぶつかり合うギスギス感に驚く。
でも等身大の少女たちが答えの見えない中で、それでも必死にもがきながら迷いながら進み続け、バンドとしての形を探していく姿に感情が爆発しそうになりました!
シリアスなシーンも多いし、フラストレーションが溜まる展開も少なくないんだけど、だからこそその生々しさに共感できるところはありましたね。答えのない時代だからこそ刺さるというか。
その分、ライブシーンがきたときの感動や感情の昂ぶりは胸が震えましたね。
特に劇場だと、大スクリーン&音響のおかげで臨場感が増して演奏に対する没入感が高まる!
後編では、ミニライブパートも収録されていて、これがまた良い!
本編の内容を見た後でMyGO!!!!!の面々の演奏する姿を見ると感慨深さがすごい。
演奏も良いし臨場感もあるし、見終わったあとの余韻もあって、ただの総集編以上の良さを感じた作品でしたね。
侍タイムスリッパ―
『侍タイムスリッパー』は公開から時間が経ってから観ましたが好きな映画の一本!
口コミで評判が広がり上映館が増えていった作品なだけに、多分面白いんだろうな~と思ったらやっぱり面白かった!
現代にタイムスリップしてきた幕末の侍が時代劇の斬られ役となって現代を生きていくって話。
タイムスリップ系作品の王道的な面白さはあるし、基本的にコミカルで楽しい。さらに、時代劇に対する想いや侍としての葛藤などの切なさも描かれて、緩急のある構成が飽きさせなくて良かったです。
予算は控えめな作品なので手作り感が出る部分はどうしてもあるけど、作品を面白くしようとする工夫や愛が自然と伝わってきて、作品全体に愛おしさをなんだか感じて好きな映画でした。
主演の山口さんの顔立ちが良い雰囲気なんですよね。
実直な性格の侍って役柄がぴったりの風格で、作品の魅力を引き上げる存在感がありました。
あと要所で登場する殺陣のシーンの緊張感と迫力は目が離せない!
まさに固唾を呑むって表現がぴったりのシーンで、模造刀だと分かっているのに本当に刀を使っているんじゃないかと思わせる凄みと見せ方は映画ならではの力だと興奮しました!
ロボット・ドリームス
海外アニメでいうなら『ロボット・ドリームス』はしみじみとした感動が心に残りました。
ミニシアター系作品で、僕が行った時には公開から数日経っていたけど座席が満席になっていたのも記憶に残る。
シンプルな絵柄、登場キャラの台詞のない構成だからこそ、世代を選ばない普遍的な感動や面白さがある作品だったように思います。
ドッグとロボットの関係が想像させる余地を残してくれているからこそ、人によっては友情に見えたり恋愛関係に見えたりするのが面白いなと。
人生の出会いや別れを、名曲「September」を象徴的に使いながら見せてくれるのが、色々と思い出してノスタルジックな気持ちにさせてくれます。
中盤のゆるやかな展開が少々退屈に感じる瞬間はあったんですが、ラストで一気に「あ、こういうの好き!」って思わされました。
見た後に「良い映画だったなあ……」としみじみした気持ちになる作品。自分のスマホに「September」ダウンロードしてたら聞きながら帰っただろうねえ!
正直、事前の評判でハードルが上がりすぎていた印象があり、フラットな気持ちで見たらもっと刺さっただろうなとは思いました。
だけど、切なくもあり暖かい気持ちにもなるといった味わい深さが良かった映画。
ホールドオーバーズ
年末年始でAmazonプライムで見た『ホールドオーバーズ』がしみじみとした良作だったので今回のラインナップに!
クリスマス期間に学校に残ることになった3人が、なんとはなしに一緒に過ごすことになり、交流の中でちょっとずつお互いのことを知っていくって感じの話。
優しい穏やかな空気感がありつつ、だけど横たわる悲しみや孤独もある雰囲気が素晴らしい。
ちょっとクラシックな雰囲気もあって、昔の良作映画を見ているような感覚があったのも面白い。
別に仲の良いわけじゃない3人がクリスマス期間だけたまたま一緒になるって設定も良いですね。
最初は反発し合っているけど、お互いをちょっとずつ理解し関係性が変わっていく様子は暖かさや面白味があって好きな展開。
コミカルな雰囲気の作品だと思ったら、意外と苦みもあって一辺倒にならない独特の空気が僕は好きでしたね。
エンディングの余韻も含めて、年末年始期間に見ることができたのは良かったな~と感じた作品です。
おわりに
2024年に観た映画の振り返りは以上です。
ちなみに個人的にベストを決めるなら『ラストマイル』かなあ。
ドラマの『アンナチュラル』『MIU404』が面白かったから期待はしていたけど、しっかり面白い映画を作ってくれたのは嬉しかったですね。
あと、エンタメ性とメッセージ性のバランスとか、他作品のキャラの登場部分のバランスとかもちょうどいい配分で、お見事だな~!と思った部分もあって2024年ベスト!
今年は他にも見たい作品はあったんですが、見れてないものが多々あるので配信とかでぼちぼち見ていきたいですね。
劇場公開映画って事前情報をどれくらいいれるかも大事だなあと思いました。
評判知ったことをきっかけに見る作品もあるし、評判の影響でハードルが上がりすぎる作品もあるし、このあたりのバランスが難しいなと感じる1年だったかな。
理想を言うならほぼ前情報なしでガンガン映画観ていきたい気持ちはあるけどねえ。
とはいえ、他にもやりたいことが溢れている現状が続いているから、なかなか時間がとれない面はある……。
でも興味ある作品はどんどん観ていきたいので、今年は昨年以上に映画を観ることを目指す!
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