『魔法使いの夜』感想 緻密な世界観・ストーリー・キャラクターに引き込まれる!バトルシーンの演出も凄まじい!完成度の高いビジュアルノベル【Switch/PS4/PC】 

ゲーム感想・レビュー
引用元:公式PVより
当サイトではアフィリエイト広告を使用しています

魔法使いの夜』クリアしました!
僕がプレイしたのはSwitch版。

『Fate』シリーズ等で有名なTYPE-MOONのノベルゲーム。
2012年にPCで発売されていたタイトルが、今回初のリマスター化して家庭用ゲーム機に初の移植!

緻密な世界観・丁寧なキャラクター描写など、ストーリーにがっつりと引き込まれ、最後まで面白かったです!

演出面もかなり凝っており、特に戦闘シーンの演出は見せ方が上手くて、かなり見入ります!
まるでアニメのような感覚を味わえるほど、演出が派手で見応え十分!

好みが分かれそうな点としては、ストーリーに選択肢がない点・派手なバトル展開は思ったより少ない点などかな
日常描写やキャラクター描写が面白かったので、個人的にはマイナスには感じませんでしたが、バトルシーンがたくさんある展開を期待している人などは想像と異なる部分かも。

静かな日常描写が多いところや丁寧な舞台・設定説明など、なんとなく2000年代のビジュアルノベルの雰囲気を感じられたのも個人的には好き。

クリアまでの時間は20〜25時間くらいでした。
ボイスを全て飛ばさなかったら、30時間くらいかと。

ちなみに僕はTYPE-MOON作品のゲームは未経験。(『428』のボーナスシナリオで見たくらい)
『Fate』シリーズはアニメ・映画を何作か見ているのと、『月姫』の漫画版は昔読んだことがある……みたいな感じです。

スポンサーリンク

概要とストーリー

概要

機種:Switch/PS4(後にSteam版発売)
メーカー:アニプレックス
ジャンル:アドベンチャー
発売日:2022/12/8

公式サイト

Fate』シリーズ、『月姫』など数々のビジュアルノベルゲームを送り出してきたTYPE-MOONが、2012年にPCで制作した『魔法使いの夜』。

今回家庭用ゲーム機に初の移植&リマスター化。
移植に際して、フルボイス化・フルHD化など表現面がパワーアップしています。

企画・制作はTYPE-MOON。
シナリオ・監督は奈須きのこ、キャラクターデザイン・原画・グラフィック総監督はこやまひろかず
メイングラフィックは、蒼月タカオ・下越 など。

Switch/PS4版ともに体験版も配信されています。

ストーリー

―――坂の上のお屋敷には、二人の魔女が住んでいる―――

1980年代後半。華やかさと活力に満ちた時代の黄昏時。
都会におりてきた少年は、現代に生きる二人の魔女とすれ違う。

少年はごく自然に暮らしてきて、
彼女は凛々しく胸を張って、
少女は眠るように隠れ住んで。

三者三様の星の巡り。
交わることなんてもってのほか。
何もかも違う三人の共同生活が始まるのは、あと、もうちょっと先の話―――

公式HPより

1980年代というちょっとノスタルジックな舞台で、山暮らしをしていて世間を知らずに育った少年と、「魔女」とも呼ばれる少女2人が織り成すジュブナイルストーリー。

スポンサーリンク

良かった点

引き込まれる世界観とキャラクター

公式PVより

世界観やキャラクターの魅力が非常に良かったです!

舞台となる三咲町の様子や、「魔法」や「魔術」の説明など、世界観が緻密に設定されているので、物語を進めるたびに、『魔法使いの夜』の世界に対しての理解が自然と深まっていき、どっぷりと世界観に惹きこまれました!

キャラクターたちも良く、特にストーリーのメインとなるキャラクター3人が全員魅力的!

負けず嫌いで芯の強い「青子」、無口でクールだが内に秘めた思いは意外と豊かな「有珠」、山暮らしから街で暮らし始めたため世間に疎く、天然な性格もある少年「草十郎」。
3人の描写が日描描写などでもかなり丁寧に描かれていて、コミカルなシーン・シリアスなシーンなど色々な一面を見ることができるので、みんな好きになる。

サブキャラクター達も個性的で魅力がありましたが、今作では出番が少なめに感じるところもあったので、もし続編が出たら続投して活躍が見たい!

今回のリマスター化でフルボイスになりましたが、声優さんの演技も皆キャラに合っていました!
僕は今回初めて『魔法使いの夜』をプレイしましたが、特にメインキャラ3人(青子、草十郎、有珠)は「今回で初めてボイスついたんですか!?」と思うくらいには合っているように感じました。

丁寧に紡がれて、徐々に盛り上がっていくストーリー

公式PVより

ストーリーは静かに始まり、徐々に盛り上がっていく丁寧なつくりの印象を受けました。

世界観やキャラクターへの理解をある程度高めてから、盛り上がっていく構成だったこともあり、読み進めれば進めるほど面白くなっていきました。
(2000年代のノベルゲーム作品のテイストを感じて好きでしたね。)

近年のエンタメ作品全般に多い、序盤からド派手なクライマックスシーン!で始まる展開も好きですが、今作のような丁寧な導入から始まる物語の紡ぎ方も、キャラクターに感情移入しやすいので良い。

日常パートもじっくり描かれるからこそ、バトルシーンに入った時の非日常感が際立ち、良いアクセントに感じられました。

演出が凝っていて見入ってしまう!特にバトルシーン!

公式PVより

日常シーンで細かな演出や、バトルシーンのド派手な演出など、視覚的にも飽きさせません。
さらに、リマスター化によるフルHD化も合わさって演出面がパワーアップ!

日常シーンでも、キャラの表情、背景画像などがこまめに切り替わるので、文章自体も面白いのですが、演出が合わさって没入度がかなり上がりました。

特にバトルシーンの演出は見事!
エフェクト・イラスト・曲含めて、「ここぞ!」というところで盛り上げる総合的な演出は凄い!
声優さんの熱演も相まり、アニメのワンシーンが想像できるような迫力がありました。

静止画が主体のノベル系ゲーム作品で「バトルシーンでここまで躍動感を感じさせてくれるとは……!」と感動。
2012年に発売された作品で、今見ても「すげえ……!」って思えるクオリティなことなのも凄い。

Switchの携帯モードでプレイしましたが、処理落ちなどなく快適にプレイできました。

スポンサーリンク

気になる点・好みが分かれる点

シナリオに基本的には選択肢はない構成

番外編を除き、メインシナリオでは選択肢なしの一本道。
ストーリーを読み進めることに特化したゲームシステムでした。

ストーリー内容が魅力的だったので選択肢なしのシステムでも面白いです。
ただ、選択肢があることで色々な展開を見ることができるのもアドベンチャーゲームの魅力の1つだと思うので、そのあたりは好みかな。

キャラクター自体が非常に魅力的だったので、せめて「青子」と「有珠」それぞれのストーリーをもっと見たかった!という気持ちはありますね。

バトルシーン自体はそこまで多くない

バトルシーンは演出・音楽・ボイス含め力が入っており見ごたえがありますが、プレイ前に思っていたよりはバトルの数は多くなかった印象。

僕がTYPE-MOON作品で最初に連想するのが「Fate」シリーズだったということもあるかもしれないですが、戦闘シーンが随所に入る作品になるのかなと思っていたら、予想より穏やかなシーンが多かった印象でした。
そういう意味ではギャップがありましたね。

むしろ、久遠寺家での青子・草十郎・有珠の3人のやりとりがかなり多く、プレイ前の印象との違いはありましたが、日常シーンも各キャラの内面が垣間見えて面白く、もっとこのやりとりを見たいなと思わされるもので良かったです。

続きがありそうな内容

今作の内容自体はまとまっておりますが、謎が色々残っていたり、詳しくバックボーンが語られていないキャラも結構いて、正直に言えば「第一部が終わった」みたいな読後感。
とはいえ、ブツ切りみたいな終わり方ではないので悪い印象はないです。

世界観・舞台の説明とメインキャラ周りの紹介がある程度完了したので、次回作が出れば物語が一気に進みそうな感じがしました。

ぜひとも続きが見たい!
けど、続きはいつになるんだ……!

まとめ

公式PVより

ビジュアルノベルゲームとして、ストーリーや演出面の完成度が高く、非常に没頭して楽しめた作品!

ボリューム自体も20~30時間と、ノベルゲームとしては長すぎないちょうどいいボリューム感だったので遊びやすかったです。

選択肢なしの読み進めることに特化したゲーム性のため、この手の伝奇ジュブナイルものが合わない人には今作も合わないかも。
逆に、このジャンルが好きな人や興味のある人にはかなり没入できる作品になる可能性があるかと!

TYPE-MOON作品のゲームをきっちりプレイしたのは今回初めてでしたが、ストーリー・世界観・キャラクターなど、全体的にかなり面白かったです。
続きが気になるし、TYPE-MOONファンが多いのも分かる気がします。
魅力たっぷりの作品で堪能できました!

※劇場アニメも現在制作中らしいので、今のうちにプレイしておけば万全の態勢で劇場アニメを迎えられそうですね!

異能力バトル系ノベルゲームなら、こちらも面白かった

その他のゲーム感想・レビュー記事はこちら

ゲーム感想・レビュー
「ゲーム感想・レビュー」の記事一覧です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました