世界中で大きな話題を巻き起こしているマイケル・ジャクソンの伝記映画『Michael』。
ドルビーシネマの回で観てきました。
いや~、とにかく大興奮!!
僕はマイケルの曲を何曲か知っていたり、特集で目にしたことがある程度のライトな知識で鑑賞しましたが、そんなこと関係なく楽しめました!
映画館の音響と大スクリーンでマイケルの数々の名曲や当時のライブ模様を直接体感できるだけでも大満足。
素直に「劇場で観て本当によかった!」と圧倒される素晴らしい作品でした。
劇中にぶんだんに盛り込まれた伝説のライブシーンや名曲の誕生秘話を浴びた瞬間、「これが大スターか……!」と自然と納得。当時の熱狂の一部を追体験するかのようで、マイケルの魅力に引き込まれます。
また、単なる輝かしいサクセスストーリーにとどまらない点も見どころ。
父親からの自立を軸にしたドラマに、天才ゆえの孤独、あまりにも純粋な精神など、一人の人間としてのマイケルの姿も描かれており、共感できる部分やマイケル個人への興味も抱かせてくれる内容になっていました。
何より、マイケルを演じた実際の甥ジャファー・ジャクソンによる渾身の演技は必見!
まるで本物が乗り移ったかのような瞬間が見えるシーンもあり、ただただ脱帽するほかない!
この記事では、映画『Michael/マイケル』の感想を書いていきます。
映画『Michael/マイケル』とは
映画『Michael/マイケル』は、ポップカルチャーに計り知れない影響を与え続け、2009年にこの世を去った「キング・オブ・ポップ」ことマイケル・ジャクソンの人生を描いた伝記映画。
監督を務めたのは、『トレーニング デイ』『イコライザー』シリーズで緊迫感のある骨太なドラマやアクションを描いてきたアントワーン・フークア。さらにプロデューサーには、伝説的バンド・クイーンの伝記映画として世界中で大ヒットした『ボヘミアン・ラプソディ』のグラハム・キングが名を連ねています。
そして、主人公マイケル・ジャクソン役には、マイケルの甥であるジャファー・ジャクソンを抜擢するというキャスティングも今作の大きな見どころの1つ。
物語は、マイケルが幼少期に「ジャクソン5」のフロントマンとしてスターダムに駆け上がる黎明期から、世界的なソロアーティストとして頂点に君臨する栄光の裏で、父親からの自立や天才だからこその孤独といったマイケル個人の葛藤までが描かれます。
グラミー賞を総なめにした数々の名曲の誕生秘話や、今なお語り継がれる圧倒的なステージパフォーマンスの再現は圧巻。リアルタイムでマイケルに熱狂した世代はもちろんのこと、彼の伝説をニュースや映像でしか知らない若い世代やライト層にとっても、一人の天才が巻き起こした現象をダイレクトに体感できる究極のエンターテインメント作品に仕上がっています。
感想
大興奮の2時間でした!
まさに伝説を垣間見たかのような高揚感を味わえる劇場体験!
マイケル・ジャクソンの生い立ちから始まる伝記ドラマでありながら、何より、伝説的なライブシーンや数々の名曲が劇中にこれでもかと盛り込まれています。
それだけに、映画館の整った音響と大スクリーンで体感する価値が大いにある作品。127分の上映時間が、あっという間に過ぎ去りました!
僕は映画館にふらっと立ち寄って鑑賞し、ちょうど都合の良かったドルビーシネマの回を選びましたが、これが大正解。マイケルの名曲群を大音量で浴びる体験自体が、テンションを爆上げしてくれます!配信で観ても十分に面白いだろうけど、ライブ会場の熱気や空気の震えを擬似体験できるのは劇場ならではの特権。
ちなみに、僕個人のマイケル・ジャクソンに関する知識について書いておくと、かなりライトです。
超有名なスターだから「スリラー」や「Bad」等のPVは見たことがあるとか、中学校の英語の授業で『We Are The World』の映像を観たことはあります。あと幼少期に、亡くなった当時のニュースを目にしたり、映画『This Is It』関連でマイケルの特集を目にしたような記憶はありますね。
しかし、そんな僕のような人間でも、今作を観ればいかにマイケル・ジャクソンという存在が規格外の大スターであったか、彼が巻き起こしたムーブメントがどれほど狂気的なまでに熱狂的だったかが、映像を通じて肌に突き刺さるように伝わってきました!
それと同時に強く胸を打たれたのが、マイケル個人の抱えていた苦悩や真っすぐな性格といった人物像。映画だから、脚色されている部分やカットされている部分は多少あると思いますが、ドラマ面にも引き込まれました。
特に、父親との一言で形容できない歪さを含んだ関係性。幼少期から無理やり過酷な練習を課される描写には、「家族としていくら何でも乱暴すぎないか……」と心が痛むシーン。
ただ、父親個人の支配的な欲望やエゴも見え隠れするけど、その根本には「絶対に売れて、この貧困から家族を抜け出させる」という必死さも感じるし、チンパンジーやキリンまでも自宅で飼うマイケルの姿に対して内心思うことはありそうでも、口にはせずに選択を受け入れる姿など、単なる悪人では片付けられない家族の複雑な愛憎の距離感が印象的でした。
そして、マイケルが純粋すぎるがゆえに陥っていく「天才ゆえの孤独」が本当に寂しく、観ていて愛おしさが込み上げてきます。
子供の頃からスターすぎたため、同世代の子たちからは普通の友達ではなく「大スターのマイケル」として見られてしまい、対等な関係が築けない姿。
大人になってからも、お兄ちゃんたちが彼女と遊ぶ予定を立てていることを横目に、マイケル自身は「ツイスター」などのオモチャを買ってチンパンジーのバブルス君と一緒に遊んでいる……そんなマイケルの姿に寂しさと愛おしさを感じましたね。
(「俺が一緒にツイスターやるよ……!」って感情になります)
マイケルが動物や病気の子どもたちと深く触れ合い、純粋に救いたいと願ったのは、彼自身のまっすぐな優しさはもちろんのこと、「大スター」としてではなく「1人の人間」として対等に、純粋に接してくれる存在が、あの領域まで登り詰めた彼にとっては貴重だったんだろうなあ……とか思いました。
(あとボディガード・ビルとの関係性も良かったね。マイケルが本当に信頼を寄せているんだろうなというのが伝わってグッときました)
この「父親との対立と自立への葛藤」は、今作のドラマの大きな主軸となっています。
大人になり、1人のアーティストとして独立してからも、父親のプロモーターとしての都合で「ジャクソン5」の活動に縛られ、なかなか自分の意見を、父の目を見てはっきりと伝えることができない。大人になってもトラウマに囚われ、苦悩し続けるマイケルの姿には、深く共感できる部分がありました。この家族への愛と葛藤が、映画のラストに向けて綺麗に繋がっていく流れは、1本の作品として見事にまとまっていました。
そして何より、これだけの歴史的スーパースターを演じきった俳優陣の演技には、ただただ脱帽!
「唯一無二の天才を演じる」という圧倒的に高いハードルに対して、真っすぐに挑んでいるわけですからね。
幼少期を演じた子役のジュリアーノ・ヴァルディと、大人になったマイケルを演じた彼の実際の甥であるジャファー・ジャクソンの演技が本当に凄まじかったです。
心にまっすぐ訴えかけてくる独特の高い歌声や、キレのあるダンスの表現力には度肝を抜かれました。
幼少期は「これはただものじゃない存在が出たぞ!」と思わせる演技で見事でした。そして大人時代は、普段の優しく繊細な話し声のトーンから、ライブ中の爆発的なパフォーマンス、ふとした瞬間の佇まいまで、時おり「本物のマイケルがそこにいる!?」と錯覚させられるほどの説得力。おぼろげにイメージしていたマイケル・ジャクソンが、再び目の前に現れたかのような衝撃とシンクロ率がありました。
彼らの魂の熱演があったからこそ、作中の楽曲シーンにこれほどまでに惹きつけられたのだと思います。
また、劇中で数々の名曲が披露され、アルバムが形作られていくプロセスには終始ワクワクさせられっぱなし。
『スリラー』の制作過程で、ゾンビたちが一斉に踊り出す伝説のシーンが画面に現れた瞬間はテンションが上がったし、『Beat It』のシーンも最高でした。実際のギャングをエキストラに起用し、ピリピリとした空気の中にマイケルが突入していく展開が、実際のエピソードだっていうんだから驚き。圧倒的なステップと歌声でその場の空気を一気に支配し、ギャングたちを巻き込んでいく瞬間が大スターの真骨頂だと胸が熱くなりました!
実際の史実からすればカットされたエピソードや、もっとドロドロした裏側もあるのかもしれませんが、1本の映画作品として、彼がどうやって世界を創り変え、どんな現象を巻き起こしたのかをドラマチックに描ききった構成は、エンターテインメントとして文句なしに素晴らしかったです。
劇中で登場する、観客たちが熱狂しすぎてライブ中にバタバタと失神していく、圧巻のパフォーマンスシーン。映画を観終えたあと、YouTubeでマイケル・ジャクソン公式のライブ映像を見ましたが、登場してから数分間、ただマイケルが仁王立ちしているだけで地鳴りのような大歓声が鳴り止まない伝説のシーンが、まったく誇張ではない現実の熱狂として存在したことに改めて衝撃を受けました!
「もし全盛期のマイケルのライブを、この目で生で観ていたらどうなっていただろう」……そんな風に、映画の枠を超えて現実の彼への興味を爆発させてくれます。
こんなに凄くて、純粋な性格の大スターがこの世界にいたんだなと思わせてくれたことも含め、今作に出会えて本当に最高でした。
僕のように「有名な曲を数曲知っている程度」というライトな人にも、今作は『マイケル・ジャクソン入門編』として最適な一作だと思います。
観終わった後、マイケルのMVやライブ映像、そして彼が立ち向かった光と影の歴史をもっと知りたくなります。マイケルが今でも生きていたらなあ……という寂しさに駆られつつも、色褪せないパフォーマンスは時代を超えることを実感。
日本でも劇場公開から大ヒットし、最高の盛り上がりを見せている今、未視聴の方は、ぜひ映画館でマイケルの圧巻のパフォーマンスや彼個人の魅力を存分に体験してみるチャンスです!
今年映画館で観て迫力あった作品だと、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』も良い映画でしたねえ。

コメント